2009年4月         

介護の人手不足に広島県が支援策
来月、官民で組織設立
離職防止や復職相談も


 広島県は、低賃金や重労働などを理由に慢性的な人手不足が続く介護職場に対する支援策を強化する。5月には養成機関や事業者、介護福祉士たちの団体と「介護人材就業支援会議(仮称)」を設立。同時に緊急対策として、人材確保や雇用の維持を目的にした県主導の新事業を展開する。
 本年度当初予算に関連経費として一億三千百万円を計上し、庁内に組織横断型のプロジェクトチームを設置した。さらに官民の支援会議を設立する狙いについて、安田祥行担当課長は「関係者がより密接に連携することで確実性が高い人材確保策を生み出したい」と説明。給与面などの待遇改善については国への要望活動を強める。
 支援会議では介護職場の実態を踏まえ、担い手の確保や求人情報の発信、離職防止に向けた施策を検討。本年度中に具体的な行動計画をまとめる。
 同時に県は、人手不足に即応するため新事業を実施する。人材の掘り起こし策として、介護福祉士などの資格を持つ人向けの再就職セミナーを開く。厚生労働省の昨年の調査で、有資格者の二割強が介護・福祉分野で働いていない実態が判明。就職相談や最新の介護技術の講習で復職を後押しする。
 専門学校、大学などで介護職への養成課程を持つ県内の十七校には、やりがいを高校生などに伝える専門員を配置する。離職防止に向けては、腰痛やメンタルヘルスの健康相談会を企画するほか、事業者を対象に労働法規の順守を徹底する研修も予定している。
 県の昨年の調査によると、県内の介護サービス事業所で働く人の21.6%が一年以内で職場を辞めており、全産業の全国平均の離職率16.2%(二〇〇六年)に比べて高い。
 一方で、今年二月の県内の社会福祉専門職の有効求人倍率(パートを除く)は1.48。全職業の0.58を大幅に上回り、人材不足が続いている。

(平成21年4月15日 中国新聞)


「介護人材就業支援プロジェクト・チームの設置」についての詳細

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