2022年3月8・11日       

令和4年2月定例会 予算特別委員会 質問

1 父親の育児支援の在り方と社会的効果について
(1)父親の育児支援に対する現状認識について
(2)社会の視点をアップデートする県の取組について

2 女性の健康課題について
(1)職場における取組促進について
(2)学校の女性個室トイレへの生理用品の常設について
(3)アピアランスケアに対する助成対象の拡充について【要望】

3 ヤングケアラーへの支援体制について
(1)実態調査と教職員に対する研修の実施について
(2)支援体制の強化について

4 広島県女性総合センター(エソール広島)の今後の在り方について
(1)今後の支援の在り方について
(2)機能の充実・強化について

5 本通3丁目地区の市街地再開発事業について
(1)県の関わりと事業の進捗状況について
(2)仮移転中の本通交番を分かりやすくする対応について

6 広島県防災会議の女性委員増加への道筋について




【あいさつ】
 公明党広島県議会議員団の日下美香でございます。
 本日,3月8日は,国連国際女性デー,女性の生き方を考える日でございます。
 この日に合わせ,岸田総理が,女性の経済的自立を「新しい資本主義」の中核に位置付け,男女共同参画は個性と多様性を尊重する社会に不可欠というメッセージを寄せられました。
 また,各都道府県の男女平等の度合いを政治,行政,教育,経済の4分野に分けて分析した「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」の試算が公表され,広島県は教育分野で全国一位となったという,大変嬉しいニュースが飛び込んでまいりました。
 3月1日から8日は,「女性の健康週間」でもあります。
 女子生徒が社会に出てからものびのびと活躍できることを願い,いくつか質問をさせていただきます。




1 父親の育児支援の在り方と社会的効果について
(1)父親の育児支援に対する現状認識について


【質問】
 はじめに父親の育児支援に対する現状認識についてでございます。
 2009年に知事が就任されてまもなく育児休業をとられ,イクメン知事として一躍有名になったのは今から10年以上前のことですが,当時は公職の身で育児でお休みをとることに賛否が分かれ,大きな話題にもなりました。
 2011年のこの予算特別委員会で,知事に父親の育児支援の在り方,また,その社会的効果について,どのように考えているかお伺いしたところ,男性が育児に携わることはあまり重要ではないといった価値観が根強く残っていることを実感したのも事実と当時の現状を率直に述べられながら,知事は先駆けて「お父さん応援事業」など男性が子育てしやすい環境づくりを進めてこられました。こうした取組が必ず男女が一緒に子育てできる社会の実現につながっていくと言われていましたが,知事は,現状に対して,率直にどのように感じておられますか。


【知事答弁】
 本県では,男女が共に子育てを担い,その喜びを分かち合える社会を目指し,これまで,長時間労働の削減や休暇取得の促進等の働き方改革の推進や,男性従業員の育児休業の取得促進など,男性が積極的に育児に参加できる環境の整備に取り組んできたところでございます。
 こうした中,働き方改革に取り組む県内企業の割合は,約7割を超えるとともに,県内企業の男性育児休業取得率につきましては,私が育児のため休暇を取得した平成22年度は4.6%でございましたが,今年度の調査では18.2%と約4倍に伸びるなど,着実に進んでまいりました。
 また,育児休業制度の利用希望につきましても,「子供が生まれたら,育児休業を取得したい」と回答した男性従業員は,平成23年度の約3割から,今年度は約5割となるなど,男性の育児に関する意識も高まっております。
 しかしながら,実際の取得率は2割弱にとどまっており,また,女性の取得率と比較するといまだ大きな差がある状況でございます。
 こうしたことから,男性の育児休業の取得促進など男性女性に関わらず,誰もが安心して子育てしながら働き続けることができる環境整備を一層推進する必要があると考えております。




(2)社会の視点をアップデートする県の取組について

【質問】
 私事で恐縮ではございますが,昨年,息子が育児休業を2か月とりまして,夫婦で共に赤ちゃんのお世話をする姿を間近で見ました。もはや「イクメン」という言葉は死語となり,当たり前になっているのではないかと感じました。むしろ夫の育児経験は人としての成長に不可欠であり,妻の大変さを実感する貴重な期間として,若い人の意識は確実に変わっていることを実感いたしました。
 働く女性の比率が過去最高となり,時代が多様な価値観をもつ中にあって,男性が育児に携わることが新たな価値観になっていくような大胆な政策が必要です。
 本県の男性職員の育休取得率は12.2%でありますが,すでに30%近くに達している地域もあります。また,本県では,本年1月に「女性の活躍促進事業」を「女性活躍促進・仕事と家庭の充実応援事業」という名前に改めました。県の女性向け小冊子「働く女性応援よくばりハンドブック」をめぐり,昨年末からインターネット上で批判が相次ぎ,先頃,改訂に向けた会議がありましたが,私も「よくばり」という表現には違和感をもっております。
 「すべての女性が輝く社会づくり」を実現するには,まず「全ての男性が安心して家事育児ができる社会づくり」が不可欠です。男女とも仕事と家庭の両立が当たり前になる環境づくりに尽力して頂きたいと思います。
 そこで,広島県独自の男性の育休中の所得補償を上乗せするなど社会の視点をアップデートする先進的な取組をして頂きたいと思いますが,知事の御所見をお伺いします。

【知事答弁】
 男性従業員が育児休業を取得することは,
 ・良好な夫婦関係や親密な親子関係が築ける
 ・仕事以外の視野や活動範囲が広がることで,仕事面でも良い影響が期待される
 などの効果があり,企業におきましても,
 ・男性の育児参加への理解が深まることによる職場風土の変革
 ・業務の属人化の回避や仕事の進め方の見直し
 ・人材の定着や企業イメージの向上
 など経営メリットにつながるものと認識しております。
 男性の育児休業取得に対する社会意識の変革につなげるためには,こうした企業,従業員双方に生じるメリットを社会に浸透させることが重要であると考えております。
 このため,男性育児休業の取得をテーマにしたセミナーの開催や企業研修への講師派遣のほか,イクボス同盟の活動などを通じて育児休業取得による効果について啓発しているところでございます。
 さらに,本年4月からの,育児・介護休業法の改正を契機といたしまして,県におきましても育児休業を取得しやすい雇用環境の整備や,労働者に対する制度周知等事業主への働きかけを強化するとともに,テレワークなど子育てをしながら柔軟に働くことができる制度の導入を促進してまいります。
 なお,育児休業中の所得補償につきましては,非課税の育児休業給付金の支給や社会保険料の免除により,給与の8割以上が補償されているところであり,こうした制度を従業員に正しく理解してもらうため,引き続き,国等と連携して制度の周知を図ってまいります。

【感想・意見】
 「女性のミカタ 広島県」として進化をしていただきたいと思いますので,よろしくお願いします。




2 女性の健康課題について
(1)職場における取組促進について


【質問】
 次に,女性の健康課題に関して,職場における取組促進について伺います。
 2018年の日本医療政策機構の調査によりますと,自分の体について,知識が豊富な女性は生活満足感が高いと言われております。本県の女性も含めて,より多くの方が女性の体の変化がいかに仕事や生活に支障をきたすのかということをまず知って頂きたいと思い,質問させていただきます。
 まず,はじめに,働く女性が8割近くと過去最高の水準となる中,今後ますます女性のライフイベントにおける健康管理は必要になってくるのではないかと思います。この春からは,不妊治療が保険適用になりましたけれども,不妊治療と両立できず離職した女性は4人に1人との統計もございます。
 女性の体は,思春期,成熟期,更年期,老年期とホルモンの分泌の増減により,心と体の変化が現れます。また,出産回数の減少により,昔の生涯平均月経数が50〜100回だったのに対し,現在は約450回と大幅に増加しています。こうした月経に伴う症状で,年間約5000億円の労働損失が生じ,また,更年期の不調を理由に,女性の約7割が昇進辞退を検討していると言われております。
 前述の調査によりますと,月経周期や更年期に伴う心身の変化で,仕事の効率が半分以下になると回答した人は約半数にのぼり,多くの女性がこうした困難さを抱えていることが分かりました。
 女性の健康課題に注目が集まる背景には,体調のコントロールが必要な中で,働き方や生き方が多様化していることにあると言われております。共働き世帯は,すでに専業主婦の2倍となり,女性の活躍の舞台は広がってきました。「働き続ける」という選択肢の中で,管理職の世代になると更年期の時期と重なり,様々な不調に悩まされる人も少なくありません。病気ではなく病気未満だからこそ,人に分かりにくく我慢してしまうことも多いのだと思います。
 また,月に一度訪れる生理につきましても,生理休暇がある職場もありますが,個人差も大きいため周りに理解してもらいにくい特徴があります。その結果,周囲の無理解が当事者を苦しめ,ますます言い出しにくい負のスパイラルに陥ります。
 出産,育児,キャリアなどの女性のライフスタイルの主体的な選択のために,健康管理が大切だと改めて認識され始めましたが,こうした女性の健康課題を個人の問題にするのではなく,社会全体でサポートしていく必要があるとして,経済産業省でもその取組が始まりました。女性の健康課題をテクノロジーで解決しようと「フェムテック」という言葉も生まれました。これは女性を意味する英語「フィメール」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語であり,ライフステージに応じた健康課題を技術で解決する製品やサービスのことを指します。昨年の新語・流行語大賞の候補にもあがり,そのフェムテック市場はどんどん拡大をしてきています。
 先の衆議院予算委員会におきまして,岸田総理は,女性の更年期障害が日常生活に与える影響について,2022年度から調査研究を実施し,その成果を支援施策につなげていきたいと述べられました。
 県内でも,三原市においては,昨年の秋,ユニ・チャーム株式会社や大塚製薬株式会社との連携の中で,職員の勉強会をしたり,女性の健康課題の知識向上や企業向け研修プログラムもサポートしています。
 本県におきましても,女性が気持ちよく働ける環境づくりには,一層力を入れて頂きたいと思います。
 そこで,広島県でも三原市のように女性の健康をサポートする民間会社と連携して企業の研修を後押ししてはいかがでしょうか。
 また,隗より始めよ,として,この県庁内から勉強会を開催し,女性のライフステージに応じた様々な健康課題の周知を図ってはいかがかと思いますが,併せて知事の御所見をお伺いします。

【知事答弁】
 働く女性が増加する中,女性が生涯にわたって健康で生き生きと生活するためには,働く環境におきましても,女性特有の健康課題に対応した取組が推進されることが求められております。
 しかしながら,国の調査によりますと,多くの企業におきましては,管理職や女性自身を含め女性特有の健康課題に関する知識が不足しており,相談窓口や各種休暇制度の整備などの取組が十分に進んでいない状況にございます。
 このため,女性従業員の健康支援の取組を進めることの重要性につきまして,県ホームページなどを活用して情報発信するとともに,来年度からは,企業の女性活躍推進担当者向け研修におきましても周知を図るなど,女性従業員が健康で働き続けることができる職場環境づくりを進めてまいりたいと考えております。
 また,本県の職員に占める女性の割合は,約4割となっており,県庁内におきましても女性の健康課題への対応は,極めて重要でありますことから,これまでも全職員を対象に乳がんや生活習慣病などをテーマとした健康管理講演会を毎年実施するなど,職員の健康意識の向上を図ってきたところでございます。
 来年度は,これらに加えまして,月経周期や更年期に伴う心身の変化など,女性のライフステージに応じた健康にまつわる知識向上と相互理解を目的とした講習会などを実施してまいります。

【感想・意見】
 実は,男性の更年期障害も日本の中年男性の6人に1人,約600万人が発症していると言われています。あまり知られていないからこそ,苦しむ人も少なくありません。こうした事実も見据えながら,職場における相互理解を促進して頂きたいと思います。




(2)学校の女性個室トイレへの生理用品の常設について

【質問】
 女性の生理用品を学校のトイレや公共施設,役所の窓口などで常備する動きが広がっております。経済的な理由などで生理用品を買えない若者が5人に1人という民間団体による衝撃のアンケート結果を受けて,いわゆる「生理の貧困」問題がコロナ禍をきっかけに表面化いたしました。
 内閣府男女共同参画局が行った調査によりますと,2021年7月20日時点では,全国で581の自治体が生理用品の無償配布を始めました。都道府県別の実施状況をみると,広島県が東京都,神奈川県を押さえ,79%と全国一でした。県内の各市町が関心を持ち,取り組んだ結果であると思います。
 実施率第2位の東京都においては,来年度より都立高校や特別支援学校など250以上ある全ての都立学校の女子トイレに生理用品を設置することを決めました。東京都では,まずは7校に試行的に置き始め,昨年5月から設置を始めた都立新宿高校の校長先生は,「トイレットペーパーと同じように生理用品もトイレにあるのを当たり前にしたい」と言われておりましたが,私も全くその通りだと思います。
 また,神奈川県大和市など,小中学校で常備し始めたところもあります。更に,岐阜県では,昨年10月より,その取組が始まり,生理用品を入れた箱には「困ったことや悩んでいることがあったら保健室に相談しにきてくださいね」と記してあるそうです。保健室には常備してあっても,生徒が申し出をして渡す仕組みになっていては,当たり前のことですが,申し出がない生徒には届きません。この岐阜県の取組のように,そこから保健室に相談に行くことができれば,適切な支援につながる可能性もあります。
 全国各地の学校でこうした取組の動きがある中で,ぜひ本県においても,まずは試行的に県立学校の女子トイレへの生理用品の設置に取り組んで頂きたいと思いますが,教育長の御所見を伺います。

【教育長答弁】
 県立学校におきましては,児童生徒が生理用品を必要とする場合に,いつでも入手できるよう,各校の保健室に備え,提供しているところでございます。
 こうした取組に加えまして,「生理の貧困」の問題をはじめとした,経済状況等の家庭環境に困難さを抱える児童生徒につきましては,早期に気付き,市町の福祉部局など関係機関による支援につなげていくことが重要であると考えております。
 その対応の一環といたしまして,今後,県立学校におきましては,生理用品を必要としている児童生徒へ,多くの市町に設けられている生理用品の配付場所の周知を図る中で,市町の福祉部局との連携を深め,家庭環境等に困難さを抱える児童生徒の支援に努めてまいります。
 また,県の備蓄品目である生理用品の使用期限到来前の有効活用につきまして,関係部局と連携して,検討を進めてまいりたいと考えております。

【感想・意見】
 これは,女子にとって,コロナ禍から見えてきた大切な健康課題です。いつか県内の全ての学校の女性個室トイレに生理用品があることが,当たり前になる日を願っております。




(3)アピアランスケアに対する助成対象の拡充について【要望】

【質問】
 令和2年6月の定例会でアピアランスケアへの助成について,質問させていただきましたが,来年度予算の中にウィッグの助成制度が盛り込まれ,大変うれしく思っているところであります。
 がん治療で乳房を切除した人が補整下着などを購入する費用も補整下着の購入も是非,今後対象として頂きたいことを強く要望いたしまして,本日の質問を終わります。




3 ヤングケアラーへの支援体制について
(1)実態調査と教職員に対する研修の実施について


【質問】
 最初の質問はヤングケアラーへの支援体制についてお伺いをいたします。
 家族の介護や世話などを日常的に行っている18歳未満の子どものことを「ヤングケアラー」と言います。昨年4月に公表された国による初めての調査によりますと,中学2年生の5.7%,全日制高校2年生の4.1%が世話をする家族が「いる」と答え,その頻度は「ほぼ毎日」が5割弱,平日1日に平均4時間を家族の世話に費やしている実態が明らかになりました。
 家族の世話が「お手伝い」の範ちゅうを超えれば,学業や健康,友人関係,将来の進路にも影響を及ぼしかねません。まずは,ヤングケアラーに対する社会的認知度を高めることが必要であります。
 先の全国調査では,中高生の8割以上がヤングケアラーを「聞いたことがない」と答え,家族のお世話をするのは「いい子」とされる風潮の中で,なかなか自分がその当事者であることを認識し,人に言い出しにくい事が本人を追い詰めてしまう,それが特徴でもあります。
 国では,2022年度から3年間を「集中取組期間」に設定し,自治体の取組を支援する新規事業も創設いたしました。
 昨年の6月に健康福祉局で,市町の福祉部局に対して,家族介護者の支援に係る実態調査を行い,県内にもヤングケアラーが存在する実態も明らかになりましたが,それは本当に氷山の一角で全国調査の推計からすると,もっと県内には,自分の時間を家族のケアのために使わざるを得ないヤングケアラーが多く存在するのではないかと思われます。そして,その存在に気付く,最も近い人は学校現場の関係者ではないかと思います。「ヤングケアラー」と言語化されることで,自分が置かれた状況を知ることになりますが,その子どもたちが周囲にSOSを出せる仕組みづくりも大切です。
 教育委員会としても実態調査を行い,教職員への研修を行い,適切な窓口につなげる努力をしていくべきではないかと考えますが,教育長の見解をお伺いいたします。

【教育長答弁】
 各学校におきましては,教職員が日々,児童生徒の家庭環境に対しての理解に努めておりますが,国の報告書によりますと,回答した学校の約4割が,ヤングケアラーという言葉の具体的な概念の説明ができるまでには至っていないと示されており,これはヤングケアラーという概念が近年取り上げ始められた中で,その定義が定められていないことに起因しているものと思われます。
 県教育委員会といたしましては,これまでも,教職員がヤングケアラーに気付けるよう,家庭や関係機関との連携の中心となる生徒指導主事を対象とした研修において,「校内での児童生徒に関する情報共有を的確に行う体制づくり」に関する講義等を行っているところでございます。
 国では,昨年末に小学校を対象としたヤングケアラーの調査が追加で行われたところであり,その調査結果や今後の国の動向等を踏まえながら,ヤングケアラーに関する取組を進めてまいります。

【感想・意見】
 子どもたちが望む人生を歩めるようにしっかりサポートをお願いしたいと思います。




(2)支援体制の強化について

【質問】
 また,福祉,介護関係機関の職員向けに研修を行ったり,多くの方に知って頂くためのシンポジウムの開催など,社会啓発活動の積極的な実施にも努めることも大切だと思っております。鳥取県,福岡市,神戸市などには専門窓口もあると伺っています。ヤングケアラーの当事者一人一人に支援の手が行き届くように様々な角度から支援体制の強化に努めてほしいと思いますが,どのように取り組まれるのか,健康福祉局長の御見解をお伺いいたします。

健康福祉局長答弁
 昨年6月の実態調査とそれに基づくヒアリングで把握した事例の中に,中学校から市町の福祉部局への相談をきっかけに,行政保健師の定期訪問やヘルパー派遣などにつながり,環境が改善したケースなどもあったことから,そういった好事例を市町や庁内の関係部局にフィードバックし,多機関連携の重要性を共有したところでございます。
 また,
 ・ヘルパーの派遣や訪問看護など必要なサービスの提供や,
 ・家族介護教室の開催などにより,
 ヤングケアラーの負担軽減に努めているところでございますが,今後は,ヤングケアラーを含めた家族の負担にも配慮した,より適切なサービスが提供されるよう,ケアマネジャー等の人材育成を強化してまいります。
 さらに,
 ・ヤングケアラーからの相談に対応できる窓口の周知に加え,
 ・シンポジウムや動画・ポスターを活用した,社会の理解の促進や啓発にも取り組んでまいります。
 今後とも,学校や福祉・介護・医療の現場に加え,市町などを含めた,ヤングケアラーを取り巻く関係者の連携を促し,支援体制の強化に努めてまいります。

【感想・意見】
 わかりにくく,見えにくい課題だからこそ支援のための工夫が必要だと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。




4 広島県女性総合センター(エソール広島)の今後の在り方について
(1)今後の支援の在り方について


【質問】
 次に,広島県女性総合センター(エソール広島)の今後の在り方について,お伺いをいたします。
 コロナ禍の中,非正規雇用など不安定な働き方から女性の貧困が表面化しています。経済的に困窮し,ソーシャルディスタンスで,人に会いにくく,孤立する女性も多いと聞いております。このような状況になり,3年になりますが,どのような相談が増え,どのような対応をしておられるのでしょうか。
 エソール広島には,年間2,000件を超える相談が寄せられ,複雑かつ深刻で複合的な悩みが多いと聞いておりますが,ボランティア相談員の多い現在の体制で,相談者に対して親身になって寄り添う対応はできているのでしょうか。
 また,若い人の通信ツールが電話ではなくネットに置き換わっている中,アプリやチャットボットなどデジタルも活用しながら間口を広げ,相談者を適切な支援の窓口につなげていくことも大切になると思います。特にLGBTの相談は10代から30代の若い世代からの相談が主流ですので,なおさらDXの活用は急がれるのではないかと思います。
 そこで,エソール広島における相談対応の状況やDXの活用などエソール広島での支援の在り方について,環境県民局長にお伺いをいたします。


【環境県民局長答弁】
 エソール広島には,夫婦・子供など家族の問題や,病気や将来の不安に関することなど,幅広い相談が寄せられておりますが,コロナ禍においては,特にDVに関する相談が増加しているほか,様々な課題が複雑に絡み合った相談が目立ってきております。
 こうした相談に対しては,経験が豊富な専門相談員や,専門知識のある方を含むボランティア相談員が悩みの本質を聞取り,必要に応じてこども家庭センターや弁護士,医療機関などにつないだり,同行支援を行うなど,相談者が,気持ちを整理したり,自ら行動に移すための寄り添った対応ができているものと考えております。
 また,DXの活用につきましては,国や民間支援団体において,SNSやチャットボットで悩みに応じた相談が行える窓口が増加していることから,若年層でもアクセスしやすいよう,こうした窓口の紹介や,県内でLGBTのSNS相談を実施している民間団体との連携など,幅広く検討してまいります。




(2)機能の充実・強化について

【質問】
 エソール広島は,街の中心に位置していることも大きな特徴であります。こうした地の利も生かし,若い人も巻き込みながら,エソール広島でなければ,という事業を積極的に展開していただきたいと思います。また,事業展開に合わせ,人の体制を含めて機能を強化していく必要もあると思います。
 未来を生きる人たちが「わたしらしく」生きるためのプラットフォームとして,機能の充実,強化をどのようにはかろうとされているのか,環境県民局長にお伺いいたします。


【環境県民局長答弁】
 エソール広島におきましては,相談事業のほか,「わたしらしい生き方応援プランひろしま」に基づき,
 ・性別に関わらずわたしらしい生き方を選択できるような意識改革
 ・性の多様性についての県民理解の促進
などの課題の解決に向けて,性別や年齢等に関わりなく,多様な分野で活躍している個人や団体が交流・意見交換し,自主的・自律的で活発な活動を行う拠点となることを目指し,取組を行うこととしております。
 このため,今年度,これまで利用の少なかった若い世代を対象にした課題解決型のワークショップや,社会で活躍する人との交流会を開始したところであり,継続して参加し,自主的に事業をサポートする社会人も現れています。
 来年度は,県内全域から集まりやすい立地などを生かし,これまでの取組に参加いただいた若者に加え,地域や社会で活動する人や,女性団体などにも企画の段階から関与いただき,エソール広島がサポート機能を高め,コーディネートを行うことで主体的な活動の活発化につなげてまいります。
 こうしたことを通じて,エソール広島が,「わたしらしく」生きることができる社会を実現するためのプラットフォームとなるよう関係者の皆様と議論を深めながら,取組を推進してまいります。


【感想・意見】
 未来は今より,ジェンダーにとらわれることなく,柔軟に自由になってくると思います。そのニーズを敏感にとらえて,若い人たちをまきこみながら共に成長していくセンターでの取組であることを心から期待をしたいと思います。




5 本通3丁目地区の市街地再開発事業について
(1)県の関わりと事業の進捗状況について


【質問】
 次に,本通3丁目地区の市街地再開発事業についてお伺いをいたします。
 近年,広島駅周辺の再開発に続いて,様々な広島市中心部の再開発計画が発表されております。先般,基町相生通地区市街地再開発事業では,基町駐車場を含む地区で地上31階建ての高層ビル計画を発表し,2022年度から2023年度には着工,2027年度に完成させる予定と報道されています。
 一方,本通3丁目地区の市街地再開発事業については,昨年3月に準備組合が設立され,おおむね1年が経過するところです。
 県としては,紙屋町,八丁堀,基町相生通地区を含めた広島市都心の活性化において,本通3丁目地区再開発事業も加えて様々な検討を続けていることと思います。
 本通3丁目地区市街地再開発準備組合においては,設立に当たって,早期の都市計画決定を目指すとお聞きしておりますが,これまでの県の関与と事業の進捗状況につきまして,地域政策局長にお伺いいたします。


【地域政策局長答弁】
 本通3丁目地区の市街地再開発事業につきましては,令和3年3月に再開発準備組合が設立された後,本通商店街の理想的な将来像や実現のための具体的な解決策などについて,地権者間で意見交換を行う勉強会がこれまで3回開催されております。
 また,事業協力者におきましては,具体的な事業計画を策定するための事前準備として,都市計画などの各種規制に係る調査を進めていると聞いております。
 本県におきましては,この再開発準備組合にオブザーバーとして参画し,これまで,勉強会に出席するとともに,事業の進捗状況の把握などを行っているところでございます。




(2)仮移転中の本通交番を分かりやすくする対応について

【質問】
 この本通3丁目地区にはもともと本通交番がありました。現在は,仮の場所に交番があるのですが,少し奥まった場所にあることから分かりにくいという声がございます。現在でも様々な案内板などの設置をして工夫をされていることは承知をしておりますけれども,警察官の等身大のパネルを置くとか,赤色灯を置くなど,行き交う人の目を引くような工夫が必要だと思っております。
 県民の皆様の安心のためにも,仮設置の本通交番の場所を示す更なる分かりやすい対応について,警察本部長にお伺いいたします。


【警察本部長答弁】
 中国・四国地方最大の,業務・商業ゾーンを管轄する本通交番につきましては,必要なときに安心して来所していただくための,環境整備を行うことも重要であるというふうに考えており,これまで,交番跡地へ案内看板を設置しているほか,近隣の電柱等を活用した案内表示を3箇所に設置するなど,対策を行ってきたところでございます。
 引き続き,本通交番の所在が,より分かりやすく表示ができないか,検討を進めてまいりたいと考えております。

【感想・意見】
 再開発は大きな視点で多角的に検討しながら,にぎわいづくりをしていくことには賛同しておりますが,忘れて頂きたくないことの一つとして,女性が安心して訪れることができる街づくりの視点でございます。
 この地区は,女性を含む多くの若い人が行き交う広島随一の商店街でございます。女性警官が24時間駐在する女性安全ステーションの機能を持つ本通交番を,できるだけ早い時期に人目につくよりよい場所に建て替えて頂くことは,女性が安心して訪れることができる街づくりの一環でもないかと思っております。
 昨年の紙屋町特別委員会では,事業協力者の意向として,2年以内の都市計画決定を目指しているという話もございました。こうした再開発事業の進捗状況に応じ,本通交番の早期の建替えについても,県としてしっかり頭に入れておいて頂きたいことを強く要望したいと思います。




6 広島県防災会議の女性委員増加への道筋について

【質問】
 最後の質問は,広島県防災会議の女性委員増加への道筋についてでございます。
 今次定例会に提出されている広島県防災会議条例の一部を改正する条例は,多様な視点に立った防災の取組を推進することを目的とし,広島県防災会議の委員を新たに登用することに伴い,委員の定数を変更することとしております。
 昨年の9月定例会で我が会派の田川議員への答弁で,女性の意見をより多く反映できるよう委員構成について検討を進めるとともに国の第五次男女共同参画基本計画に定める女性委員の割合30%が2025年までに達成できるように努め,柔軟で効果的な防災対策の推進に取り組んでまいります,とありました。今度の条例改正は,女性委員を3年後の30%を目指して増やしていくためのものであると理解をしておりますが,残された時間はそう長くないと思っております。
 本県の現状は,委員59人中女性委員は3人で5.1%と全国でも最下位から2番目となっており,女性委員の割合を30%とする目標の達成に向けてどのような方を委員登用に考え,どのようにして,2025年に30%にと計画をされているのか,具体的な道筋について,危機管理監にお伺いいたします。


【危機管理監答弁】
 本県の防災施策の推進に当たり,多様な視点を防災の取組に反映させるため,防災会議の委員を新たに登用することに伴い,委員の定数を変更する内容の条例改正案を提出したところでございます。
 具体的には,高齢者・児童・医療・看護等の関係団体や学識経験者など,多岐にわたる分野の専門家に加わっていただく予定でございますが,その際,積極的に女性を登用することにより,来年度は,女性委員の割合を20パーセント程度まで引き上げたいと考えております。
 来年度以降につきましても,新たな委員を登用する際や,従来の構成機関に対しましても,女性委員の推薦を積極的に働きかけることにより,2025年までに女性委員の割合30パーセントを達成できるよう,努めてまいります。

【感想・意見】
 先日,都道府県で防災や危機管理を担当する部署の女性職員の割合について報道がございました。広島県は12%とのことでございます。広島県防災会議の委員に加えて,担当部署の女性職員についても増やす努力をしていただきたいと思います。
 県がこうした姿勢を示していく中で,各市町や地域にも女性の視点を生かした防災についてもっと前向きになるのではないかと期待もしております。
 併せて,審議会委員への女性の登用につきましては,全審議会委員総数のうち女性委員の割合は,全国で下から7番目であり,全国平均にも届いていません。まずは,改定の時に女性を登用することを念頭におきながら,全ての政策の根幹に男女共同参画の視点が生かされていくよう重ねて要望して,私の質問を終わります。