2014年9月24日       

平成26年9月定例会 本会議 答弁

1 地区防災計画制度の
  推進について


2 2016年サミットの
  広島誘致について


3 広島県の教育について

(1)本県教育の方向性について


(2)フレキシブルスクールの
   体制について


4 新たな「こども夢プラン」の
  取組について

(1)子どもの貧困対策について


(2)男性の不妊治療への
   助成について


5 女性の活躍促進について

6 性犯罪被害者への
  支援体制の強化について


7 自然史博物館の
  設置等について




1 地区防災計画制度の推進について

【質問】
 災害が発生した際、被害を軽減するためには、県や市町で住民を守る「公助」、住民が助け合って地域の安全を守る「共助」、自ら身を守る「自助」の、役割分担と連携が重要であるが、この度の災害で、いざという時には、日常の付き合いの中で助け合う「近助」が最も有効であると感じる。
 近年の異常気象により災害が予測できない中、「共助」の中でもより小さい単位での「近助」の仕組みづくりは、「自助」の意識を高める意味でも大切である。
 地域コニュニティでの防災活動の必要性の高まりを受け、災害が起こった時の行動や備え、事前準備などを住民自身が自主的に立てられ、
市町村地域防災計画にも盛り込むことができる、地区防災計画制度が本年4月に創設された。
 知事は今月16日、今回の広島市の災害を受け、「災害死ゼロ」の実現を目指す県民運動を来年4月にスタートさせるとともに、この県民運動を促進するための新たな条例を制定することを表明された。
 官民が一体となって防災・減災対策に取り組もうとしている中、地域コミュニティを活用して地域の防災力を高めるため、県としても、この地区防災計画制度の普及に取り組む必要があると思うが、知事の所見を伺う。

【危機管理監答弁】
 本年4月に、地域コミュニティにおける「共助」の推進のために創設された、「地区防災計画」は、住民の方々が、自分たちが住む地域の特性を踏まえ、平常時や災害時の防災活動などを盛り込む計画であり、その計画を策定することは、住民が、防災に関する知識を習得し、「共助」の意識を高めるために有効なものであり、地域の防災力の向上にも寄与するものと認識しております。
 また、「地区防災計画」は、地区の特性を踏まえたものであるため、住民が、地区における過去の災害事例や危険箇所等を『知る』ことができるとともに、発災直前の情報収集や連絡体制、災害時の身の安全の確保や住民同士の助け合い、などの防災活動が盛り込まれているため、住民が、危険を『察知』し、適切に『行動』することに役立つものであり、「自助」の取組にも有効であると考えております。
 したがいまして、「地区防災計画」は、「共助」の推進にも、「自助」の取組にも有効なものであり、また、減災に向けた取組である「県民総ぐるみ運動」にも沿うものであると考えております。 
 県といたしましては、県民の方々に対し、そのような「地区防災計画」の意義や効果などについて、広く周知を図るとともに、市町が、町内会や自治会、自主防災組織等に計画策定を促す取組を行うことに対しまして、積極的に支援してまいりたいと考えております。




2 2016年サミットの広島誘致について

【質問】
 広島市が2016年の主要国首脳会議の誘致を決定するとともに、8月7日に「2016年サミット広島誘致推進協議会」を設立し、知事はこの協議会の顧問に就任され、今後、外務省等に対して広島市と共に誘致活動をされると伺っている。
 主要国の首脳が広島に集うことは、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現にとって大きな一歩となる。
 公明党としても、8月6日に核廃絶推進委員会の講演会を開催し、5つの提言を行ったが、その中の一つが2016年の主要国首脳会議の広島での開催であり、山口代表は、広島での開催を側面から支援したいと表明している。
 明年の被爆70年の秋に開催される広島での国連軍縮会議においても、平和への力強いメッセージが世界に発信できるよう、積極的にこの誘致活動に取り組み、発信力を高めてほしい。
 そこで、明年の被爆70年目を迎えるにあたり、2016年サミットの被爆地開催の意義をどのように捉え、誘致に向けて、具体的にどのように取り組むのか知事に伺う。

【知事答弁】
 核兵器廃絶に向けては、核兵器の非人道性について、各国のリーダーに深く認識していただくことが重要であり、米国オバマ大統領を始め、核兵器保有国を含むサミット参加国の首脳が広島に集い、被爆の実相に触れることは、大変意義深いことであると考えております。
 また、広島は、人類史上初の原子爆弾による破壊を経験し、その廃墟の中から、目覚しい復興を遂げた地として、平和こそが成長と繁栄、そして幸福をもたらすことを世界に証明していると言えます。
 東欧、中東、アジアにおいて国際的な緊張が高まり、複雑化する今日の政治情勢の下、世界をリードする各国の首脳が広島において、平和と成長の相互関係を実感していただきながら、様々な政治経済の課題を議論していただくことにより、世界に対して、未来に向けたより前向きなメッセージを発信することが可能になると考えております。
 さらには、各国の首脳に、広島の風光明媚な自然や、食べ物、優れた産業集積などを始めとする広島の素晴らしさを実感していただける、またとない機会になると認識をしております。
 先日、8月豪雨災害への対応のため時間的な猶予を頂いておりました国への誘致申請書類の提出も終え、今後、誘致推進協議会による国などへの要望活動につきましては、9月定例会終了後、10月中には実施し、広島開催の意義を強く訴えてまいりたいと考えております。




3 広島県の教育について
(1)本県教育の方向性について


【質問】
 本年度、本県教育の在るべき姿を見据えて開催された、「広島県の教育を語る懇談会」と「広島県教育のグローバル化10年展開構想(仮称)意見交換会」の中で、新しいタイプの高等学校であるフレキシブルスクール(仮称)の設置と、国際人育成校としてのグローバルリーダー育成校(仮称)の考え方が出てきた。
 このフレキシブルスクールは、10年以上前から議論され、機は十分熟してきたと思うが、グローバルリーダー育成校は、今回初めて耳にするもので、中身を知るほど克服すべき課題も多いと感じる。
 グローバル化の中で、海外で活躍する人材輩出は大切ではあるが、地元で活躍し本県経済を支える人材を輩出することは、県としてそれ以上に大切であり、まずは、全ての子どもたちが、高校教育まで受けられる体制と、希望すれば大学まで進める環境づくりが急務であると思う。
 例えば、長く議論されてきた高等特別支援学校は、設立を見送り、ソフト面の充実で成果を上げていることもあることから、グローバルリーダー育成校は、財政的な側面も含め、しっかりと議論を重ねることが大切である。
 こうした中で、政府は、子どもの貧困対策についての大綱を閣議決定し、中でも、貧困の連鎖を断ち切る取組が教育に強く求められている。本県においても、ひとり親家庭に奨学金を貸す時の保証人を一人にするなど、教育の機会均等につながる政策を、是非、速やかに実現していただきといと強く思う。
 明年4月からは法律の改正により教育委員会制度が変わり、地方公共団体の長と教育委員会で構成される総合教育会議で、教育の振興に関する政策の大綱を策定するなど、首長が教育に対して大きな権限を持つことができるようになる。
 こうした状況の中、本県教育に対する今後の方向性、考えについて知事に伺う。

【知事答弁】
 「ひろしま未来チャレンジビジョン」におきましては、経済、医療、福祉、教育など、あらゆる分野の力の源泉は、「人」であるという考え方に立ち、「人づくり」を最重要施策分野の一つとして位置付け、重点的に取り組んでおります。
 こうした中にあって、「人づくり」に学校教育は、極めて重要な役割を果たしており、教育委員会におきましては、子供たちの更なる学力・体力の向上、実体験を通じた全人的な教育、生徒指導上の諸問題の解決に向けた対応、特別支援教育の充実など、社会で活躍する人材の育成に向け向け、取り組んできたところでございます。
 また、現在、本県が持つ強みや特性を踏まえ、10年後の本県教育の目指す姿と、その実現に向けた具体的な取組や行程を示す「広島版『学びの変革』アクション・プラン(仮称)」の策定に着手しております。
 このプランは、地域の成長・発展を支える人材や我が国の成長・発展を担う人材、さらには、世界を舞台に活躍する人材まで、厚みのある多様な人材を育成していくためのプランであり、これが「ひろしま未来チャレンジビジョン」における「人づくり」につながるものと考えております。
 私といたしましてはこうした教育委員会の取組を、これまでと同様、全面的に支援し、本県の持続的発展を内外から支える人材の育成に、全力で取り組んでまいりたいと考えております。




(2)フレキシブルスクールの体制について

【質問】
 従来の定時制、通信制課程の枠組みに捉われない新しいタイプの高等学校として、フレキシブルスクールを、広島市と共同で再編する取組が進められている。共同で整備する学校は初めてであり、多くの調整が必要であると思うが、子どもたちの新しい学び方のモデルとなるよう、関係者各位の努力を期待したい。
 フレキシブルスクールの対象者は、高等学校の中途退学経験者や不登校傾向にあった生徒、また勤労青少年などとされているが、個人に合ったよりよい選択として選ばれる学校のイメージを定着させるとともに、近隣地域の皆様に愛される学校となるよう、ボランティア活動にも力を入れていただきたい。
 ただ、現在の定時制、通信制課程で学ぶ生徒は年齢層の幅も広く、ここに至るまで厳しい生活環境に置かれた生徒が多く存在しており、ソフト面での充実がより求められ、少人数授業による対応やスクールソーシャルワーカーの配置を進め、就職支援や進学支援もできるだけきめ細かく丁寧な対応が必要である。
 通ってくる生徒の現状も踏まえ、よりよい環境を提供するためにどのような体制を考えているのか、教育長に伺う。

【教育長答弁】
 近年、定時制・通信制課程には、勤労青少年に加え、高等学校の中途退学経験者、中学校時代に不登校の傾向のあった生徒など、様々な事情や背景を持った生徒が在籍していることから、フレキシブルスクールにおきましては、こうした生徒の多様なニーズに応じた教育を提供できる体制を整備することが必要であると考えております。
 具体的には、
・チューター制度の導入など、生徒個々に対する適切な指導体制を整備すること
・少人数指導などを導入し、個に応じたきめ細やかな学習指導を進めること
・企業と連携した長期のインターンシップなど実践的な取組を行うこと
・地域や様々な施設等との連携による奉仕活動など、体験的な学習を取り入れること
・スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを配置するなど、教育相談体制を充実させることなどが考えられます。
 教育委員会といたしましては、フレキシブルスクールが、様々な事情や背景を持った生徒の可能性を引き出し、能力を伸ばすことができる学校となるよう、広島市教育委員会とともに、教育内容や教育支援体制の充実について、更なる検討を進めてまいりたいと考えております。




4 新たな「こども夢プラン」の取組について
(1)子どもの貧困対策について


【質問】
 新たに策定する「こども夢プラン」は、今までの子どもという視点を膨らませて、子どもを取り巻く家族、特に女性の環境整備に力を入れることとなっているが、「子ども自身の幸福」を支えることに、更に力を入れていかなければならないことは言うまでもない。
 前回のプランから取り上げている「配慮が必要な子どもへの支援」としての要支援児童への支援体制の強化と、ひとり親家庭の自立促進は、今まで以上に取組を加速すべきである。
 虐待により親元で暮らせない子どもは急速に増えており、ファミリーホームや里親など、家庭的養護に近づける必要があるにもかかわらず、9割は依然として施設で暮らしているという現状であり、こうした子どもたちが成長していく過程においては、様々な支援が必要である。
 子どもの貧困対策の基本方針となる「子どもの貧困対策に関する大綱」では、「子供の将来が生まれ育った環境で左右されず、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図る対策は極めて重要」として、教育や生活の支援などに取り組むとしている。
 18歳未満の子どもの6人に1人は、国民の標準的所得の半分に満たない世帯で暮らしており、2012年時点の子どもの貧困率は、過去最高の16.3%、とりわけひとり親世帯では54.6%と最悪の水準であるなど、今打開しなければ、未来の社会そのものが貧困になってしまう深刻な現状であり、具体策が急務である。
 そこで、子どもの貧困への対応の理念を、今後プランの中でどのように具体化するのか。また、こうした課題を実効性のある政策として具体化していくためにも、まずは本県における貧困状態に置かれた子どもについて把握し、行政として正面から取り組む姿勢を示していくべきではないかと思うが、併せて知事の所見を伺う。

【知事答弁】
 生まれ育った環境によって、子どもの将来に格差が生じ、それがまた固定化されることがないよう、社会全体で子育てを支えていくことが重要であると認識しております。
 本県では、これまで、「こども夢プラン」におきまして、授業料の減免などの経済的な負担軽減や、地域における相談体制の整備、就労支援など、社会的に支援が必要な子どもと家庭に対する施策を行ってきたところでございます。
 また、本年8月には、ひとり親家庭に対する施策の需要調査を実施したところであり、現在策定しております「ひろしまファミリー夢プラン」に反映させることとしております。
 このような中、国では先月、「子供の貧困対策に関する大綱」を策定して、今後、都道府県において貧困対策についての計画を定めるとともに、子どもの貧困に対する調査・研究を行うよう示されたところでございます。
 今後は、新プランと大綱に基づきまして、福祉、教育、さらには労働など幅広い分野が連携し、すべての子どもたちが社会の宝として健やかに成長していくことができるよう、子どもの貧困対策を総合的に推進してまいります。




(2)男性の不妊治療への助成について

【質問】
 新たなプランには、結婚から妊娠、出産まで幅広く支援していくため、不妊治療の支援体制の充実も掲げられている。
 産む、産まないは個人の自由だが、少子化の中、産みたいと願う夫婦に、その障害となる要因を取り除き、それを推進していくことは重要な行政の責務である。
 不妊治療の需要は年々高まってきており、公的支援制度は次第に整備されてきたが、経済的にはまだまだ負担が大きく、また、女性にばかり精神的にも肉体的にも負担をかけることが多かったのが実情である。
 しかしながら、世界保健機関(WHO)によれば、不妊の原因の半数は男性側にあり、男性自身が治療をしなければならない場合もあるとのことである。夫婦一緒に治療を受け、治療方法や妊娠への準備など共通認識を持つことで、治療の成果の向上にもつながると思う。
 こうした中、福井県及び三重県では、今年度から男性の不妊治療に対しても都道府県としては初めての助成制度をスタートさせている。「不妊治療は女性が受けるもの」との社会通念が根強い中にあって、行政が先頭に立ってサポートしていくこの姿勢は、子どもを望む夫婦にとっても大きな希望になるのではないかと思う。
 本県でも、新たなプランの策定に当たり、男性の不妊治療への助成にも積極的に取り組むべきであると考えるが、知事の所見を伺う。

【健康福祉局長答弁】
 新たなプランでは、「広島で結婚・出産・子育てしたいと思える環境整備」を取組の一つとして掲げることとしており、子どもを持ちたいと望む夫婦の希望を叶える不妊治療は重要であると認識しております。
 このため、新プランには、男性を含めた不妊治療に関する正しい知識の啓発や不妊相談の充実などを盛り込むこととしております。
 具体的には、
・夫婦揃っての早期検査
・早期治療の必要性
をはじめとした不妊治療に対する正しい知識の普及や広島県不妊専門相談センターの有効活用などを行ってまいります。
 さらに、不妊治療支援につきましては、少子化対策の一環として、不妊に悩む方がどのような支援を望まれているのか、また、効果的であるのかの視点から、制度のあり方も含めて検討を行い、より有効であると考えられる施策について、取り組んでまいりたいと考えております




5 女性の活躍促進について

【質問】
 男女共同参画社会基本法ができて15年経つが、依然として女性の意識の進化に比べ、社会が追いついていないのが現状である。
 男女共同参画社会の形成と少子化と女性の活躍は、1本線でつながっており、女性の社会進出と男性の家庭進出をセットで進めてこそ、人口減少をより緩やかにしていくことが可能になると考える。
 本県の人口減少対策は「ひろしま未来チャレンジビジョン」の中で、最も重要な課題の一つと位置づけられ、経営戦略審議官内の担当政策監や「働く女性・子育て支援部長」を配置するなど、早くから取り組んでいることには、一定の評価をしているが、その取組を更に加速させ、女性の多様な生き方を応援していく体制づくりを、大胆に推進すべきである。
 例えば、20歳から30歳代の女性を対象として、広島での企業を条件にきめ細かく丁寧な起業支援を行うことや、女性の視点での商品開発の取組を起業に促すことも必要である。さらに、出会い、結婚、キャリア、子育てなど、トータルで女性のライフスタイルをサポートするセンター機能も考えられる。
 また、様々な分野に関わる女性の活躍についての取組を、一層強化していくため、例えば知事直轄で司令塔の役割を果たすポストの新設など、組織的な強化も必要ではないかと思う。
 さらに、「先ず隗より始めよ!」で、庁内でも働き方を見直し、着実に人材育成を図りながら、女性の管理職の割合を3割にしていくなど、明確なビジョンを示していただきたいと思う。
 そこで、女性の活躍については知事が全国一と掲げた以上、日本一女性の笑顔が輝く広島県を目指し、具体的な取組を更に促進していただきたいと思うが、知事の所見を伺う。

【知事答弁】
 少子高齢化が進む中、本県の更なる活性化には女性の活躍が不可欠であり、そのためには、出会い・結婚から子育てまでの切れ目のない支援と、仕事と家庭の両立支援、再就職支援など、働く女性への支援を一体的に進めることが重要であると認識しております。
 そのため、昨年度、これらの施策を統括する「働く女性・子育て支援部長」を配置するとともに、健康福祉局や商工労働局などの関係課長を構成員とする「働く女性応援プロジェクト・チーム」を配置し、部局横断的に施策を推進しているところでございます。
 具体的には、これまでの子育て支援中心の施策に加え、「ひろしま出会いサポートセンター」の開設による結婚支援、「働く女性応援隊ひろしま」や「イクメン企業同盟」による企業を巻き込んだ両立環境の整備や、女性に対する就業継続支援、「わーくわくママサポートコーナー」の運営による再就職支援、起業を希望する女性への支援など、男女が共に仕事と子育てを担える環境づくりを進めているところであり、今後も更に部局間の連携を密にし、取組を加速化してまいります。
 あわせて、本県における女性人材の活用につきましても、極めて重要な課題であることから、男性の育児参加休暇の100%取得など、仕事と育児を両立しやすい職場環境づくりや、将来を見据えた計画的な人材育成に取り組んでいるところであり、今後、こうした取組を一層推進するとともに、女性職員の管理職への積極的な登用を含め、女性の活躍を促進してまいりたいと考えております。
 今後とも、県庁の総力を挙げて、日本一女性が働きやすく、いきいきと活躍できる広島県の実現を目指してまいります。



6 性犯罪被害者への支援体制の強化について

【質問】
  性犯罪の被害は人に言いにくい被害であり、長い間、精神的な苦痛を伴い、日常生活も困難になる場合も多いため、医師や弁護士など民間機関との連携が不可欠であることから、警察以外の受け皿を整備していくことが大切である。
 被害者の説明を、医療や法律などの専門家が共有し、何度も話さなければならない苦痛を軽減する、総合的なワンストップ支援の体制が必要である。
 2010年に性犯罪被害者へのこうしたワンストップ支援が全国ではじまり、4年間で急速に広がりをみせ、現在ではセンター(性犯罪被害者ワンストップ支援センター)が14か所となっている。
 被害者への負担を最小限にしながらケアしていく仕組みを整備していくことは、「女性の活躍」を推進する本県にとっては喫緊の課題であると思う。
 そこで、被害者支援の条例制定を検討するとともに、ワンストップ支援ができる体制整備をしていくべきと考えるが、知事の所見を伺う。

【環境県民局長答弁】
 性犯罪被害者の方々は、心身に大きなダメージを受けているにもかかわらず、人に相談しづらいために被害の実情が表に出ていないことが多いことから、そういった方々に対し、適切な支援をするためには、相談のしやすい環境を整備することが重要でございます。
 そのため、県では、相談窓口の周知を図るため、女性を対象に、リーフレットや「性犯罪被害者支援窓口カード」の配布、相談機能及び連携の強化を図るため、市町及び関係機関等への「性犯罪被害者対応マニュアル」の配布、相談窓口担当者を対象とした研修会などを行い、性犯罪被害者が相談しやすい環境の整備を進めてまいりました。
 しかしながら、県内の性犯罪の発生状況は横ばいで推移する中で、県警察本部設置の「性犯罪相談110番」や公共社団法人広島被害者支援センターの性的被害に関する相談も伸びておらず、相談窓口の周知が十分ではないと認識しているところでございます。
 県といたしましては、条例制定も含め、今後の犯罪被害者等支援をどのような法的枠組みで進めていくべきかを念頭に置きながら、性犯罪被害者の支援に不可欠な産婦人科医等病院関係者を含めた、関係機関・団体との連携を強化し、性犯罪被害者の方々が、利用しやすい相談窓口の在り方について、幅広く検討してまいります。




7 自然史博物館の設置等について

【質問】
 県では、2005年から、広島市西区にある自然史資料室において、生物多様性の保全にとって重要な意味を持つ生物・地学標本や文献類などの自然史資料の保管に取り組んでいるところである。
 この度の大規模土砂災害の原因の1つとして、花崗岩でできた地盤とマサ土が関わっていることは、報道等で知らされたが、他県の自然史博物館では、活断層の分布、地形等について展示・解説しており、防災への啓発にも役立っている。
 さらに、統廃合に伴う各学校の貴重な自然史資料については、今後も保存活用していくことが必要になってくる。
 県が保管している自然史資料や、老朽化が進む自然史資料室を、今後どのようにするのか。また、現在、県と広島市の連携の一環として一体的な運営が検討されている県の緑化センターと市の森林公園を、自然史資料の活用等の拠点として自然史博物館の設置を検討してはどうかと考えるが、併せて知事の所見を伺う。

【環境県民局長答弁】
 自然史資料は、本県の動植物の生態や地形の成り立ちなどを表すものであり、生物多様性の保全にとって、重要な意味を持つものであると認識しております。
 しかしながら、自然史の概念は極めて多岐にわたっており、県民にとって真に有益な博物館等としていくには、その施設のコンセプトや運営のあり方等、慎重な検討が必要であると考えております。
 現在は、民間レベルで収集された貴重な標本のうち、保管場所が無く散逸のおそれのあるものについて、民間の研究者の方々が主体となって、標本の整理が進められている段階でございます。
 御指摘の県緑化センターと広島市森林公園との一体的な運営検討につきましては、既に広島市と協議を進めているところであり、この中に直ちに自然史博物館の設置を位置付けることは課題が多いものと考えております。
 今後とも、資料の整理に携わっていただいている研究者の方々の意見も伺いながら、幅広く有効に活用していく方法について検討するとともに、引き続き、施設の老朽化への対応を含め、適切な保管管理に努めてまいります。