@安心して出産ができる環境づくりについて
A女性への総合支援について
Bひきこもり対策について
C介護人材の確保について
D広島学園への学校教育の導入について



@安心して出産ができる環境づくりについて
(1)妊婦健診公費助成の拡充に向けた市町への指導について


担当部局:健康福祉局
答弁者:健康福祉局長

問:
出産時に公的医療保険から支給される出産育児一時金については,現在の35万円の支給額から来年1月には38万円に増額されることとなった。
併せて,妊婦や家族が医療機関の窓口で費用全額をいったん「立替払い」した後に,健康保険組合など公的医療保険から一時金を受け取る現行制度を見直し,手元に現金がなくても出産に臨めるようにすることになった。
本県では,現在,5回の妊婦健診公費助成は全ての市町で実施しているが,実際に行う健診の回数は各自治体が決めるため,回数にばらつきがある。
また,母体と胎児の健康確保のために,妊娠初期から分娩まで必要な妊婦健診は,一般的に平均14回といわれているが,保険が使えないため1回当たり5千円から1万円と高額な健診料が掛かるという経済的な理由などから,妊婦健診を受けないまま出産するいわゆる「飛び込み出産」が社会的な問題となった。
 国では,出産支援の一環として,出産育児一時金の見直しに加えて,妊婦健診の公費助成をこれまでの5回から14回へ拡充する方針が打ち出され,調整されている。
こうした国の動きに対して,本県においても妊婦健診公費助成の拡充に向け,全市町が実施していけるよう指導してもらいたいと思うが,知事の所見を伺う。

答:
妊婦が安心して子どもを出産するためには,妊婦健診は極めて重要であると認識いたしており,本県においても,妊婦健診の充実に向けた取組の結果,今年度からは,県内全市町において妊婦健診公費助成が,従来の2回から5回以上に拡充されたところでございます。
 更に,妊婦に実際に健診を受診していただくため,産科医や市町の母子保健関係者に対する妊婦健診の受診勧奨の取組強化や妊婦健診についてのテレビ広告,ポスター作成などによる普及啓発にも取り組んできたところでございます。  
 このような中,先般,政府・与党等合同会議において策定されました「生活対策」において,妊婦健診の公費助成を,妊婦に必要とされる14回に拡充する方針が,盛り込まれたところでございまして,これが実現されれば,今後妊婦健診の更なる充実が期待できると考えております。
 県といたしましては,今後とも妊婦健診における公費助成回数の拡充が図られるよう,市町と連携しながら取り組むとともに,妊婦が助成制度を活用し,健診を実際に受診していただけるよう,関係者への働きかけの強化や県民への普及啓発に取り組んで参ります。


(2)分娩できない市町への対応について

担当部局:健康福祉局
答弁者:知事

問:
産科医を始めとした医師不足は極めて深刻な状況であり,本県でも,近年増加し続けていた医師数が30年ぶりに減少に転じたことから,本年の2月には「みんなで守ろう広島県の医療」緊急アピールが行われ,県民の皆様に対して理解と支援を求めたところでございます。
 今年度には,ふるさとドクターネット広島を通じ,25年ぶりの大竹市阿多田島への常勤医師の赴任や,尾道市御調町での産科医就業など明るい話題もありましたが,慢性的な医師不足に対する抜本的な対策とはなっていない状況でございます。
 そのような中,広島大学医学部への新たな医師養成ふるさと枠の増設決定などに加え,先月9日,医師会や広島大学などと連携し,東京港区の六本木アカデミーヒルズで緊急医師確保キャラバン「ひろしまドクターズ・ナビin東京」を開催され,「がんばる広島の医療」をアピールするなど様々な努力をしておられることに対しては,一定の評価をしております。私もこのイベントに参加をして,熱く語る広島県のお医者さんたちの熱い思いを熱心に受け止める参加者の姿に触れ,もっと広島県の医療の現状を各地で知っていただく必要性を痛感いたしました。ふるさとドクターネット広島にも7名の方が新たに登録されたようですが,助産師の活用を含め,更に積極的な医師確保についての取組をお願いしたいと思います。
 その中でも,特に産科については医師不足が顕著であるといわれており,先月には,竹原市で唯一の産科医療機関が分娩業務を中止したため,分娩を取り扱う医療機関の無い市町が4市6町となり,23の市町のうち,半数近い常態となっております。
 このような,分娩を取り扱える医療機関の無い10の市町の住民への対応について,今後どのように考えておられるのか,知事のご所見をお伺いいたします。

答:
中山間地域はもとより,比較的医療資源に恵まれた都市部におきましても,分娩の取扱いを休止せざるを得なくなった医療機関があるなど,地域における周産期医療体制の確保は,極めて深刻な課題となっております。
 こうした背景には,産科医は,24時間365日,分娩に備えるという過酷な勤務環境にあることや,産科医療は他の診療科に比べて訴訟のリスクが高いことなどから,新たな人材の確保が極めて困難であり,直ちに改善を図ることが難しい状況にございます。
 このため,分娩ができない市町も含めた地域の周産期医療体制を確保していくためには,広域的な視点から,産科医等を拠点となる病院へ集約し,重点的な配置を図るとともに,地域の健診機関などとの連携により新たな体制づくりも必要と考えております。
 また,こうした取組には,住民の理解と協力が不可欠でありますことから,市町による妊婦への情報提供や相談への対応などを支援し,引き続き,周産期医療体制の確保に全力で取り組んで参りたいと考えております。


(3)妊婦の受入体制の確保について

担当部局:健康福祉局
答弁者:知事

問:
東京都内で妊婦が受け入れを拒否され死亡した問題では,新生児集中治療室(NICU)の不足や母体の脳出血など,緊急時における救命救急センターとの連携が不十分などといった,総合周産期母子医療センターとしての体制面の不備などが指摘されました。
 先日,NHKの番組で,広島県の周産期医療が報じられました。県内の69あるお産が出来る病院の最後の砦として,県立広島病院と広島市民病院は相互に連携し,絶対に妊婦の受け入れを拒否しない県,周産期死亡率が全国で一番低く,日本一安心してお産ができる県として紹介され,広島県民の一人として大変頼もしく感じました。
 最後の砦としての病院の存在は,その気概も含めて大変重要なことでございますが,こうした県立広島病院でも,1名の当直医と,オンコールで待機する医師により対応する体制はあるものの,厳しい状況であることに変わりはありません。
 そこで,こうした中,引き続き安全・安心なお産ができるよう体制を維持していくため,妊婦の受入体制の確保にどのように取り組んでいかれるのか,知事のご所見をお伺いいたします。

答:
本県におきましては,県立広島病院と広島市民病院が,ハイリスク分娩に対応する「総合周産期母子医療センター」として,相互に連携し,補完しながら,いかなる場合であっても,妊婦を受け入れる医療機関として,その役割を果たしているところでございます。
 また,県内7か所の「地域周産期母子医療センター」も,妊婦の状態などに応じて,地域の産科医と役割を分担し,対応していく体制を構築しており,これらのことが結びついて,“日本一安全にお産ができる広島県”が実現できているものと考えております。こうした妊婦の受入体制が今後も維持できますよう,県内の周産期医療関係者で構成いたします「広島県周産期医療協議会」におきまして,
・産科医療資源の集約化・重点化
・助産師の専門性を活用した,助産師外来

などの新たなシステムづくりも検討しているところでございます。
  今後とも,市町をはじめ,周産期医療の関係者と連携しながら,どこに住んでいても,安心してお産ができる体制の確保に全力で取り組んで参る所存でございます。


A女性への総合支援について
(1)健康支援の強化について


担当部局:健康福祉局
答弁者:健康福祉局長

問:
今まで,多くの健康づくり対策は性別の違いについてあまり考慮されず実施されてきたが,医療も進み,男性と女性の体の仕組みの違いに着目した「性差医療」という考え方が普及されつつある。
 女性ホルモンの関係で女性の体は一生を通じて様々な変化をしていく。そうした変化の過程で起こる色々なトラブルに対応するため,女性専門外来,思春期外来,更年期外来といった新たな医療の窓口も設けられるようにもなった。
 また,結婚・出産・育児・仕事・介護と女性をとりまく環境は多様なものとなり,求められるものも多くなっている今,女性特有の病気の情報,知識を得ることが出来れば安全な出産や病気の予防などに役立てることができる。
 この度,厚生労働省では来年度予算の概算要求の中で,「健康手帳の交付」が盛り込まれ,まずは40歳以上を対象に更年期障害,閉経後の急激な骨量減少といった女性特有の健康課題や検診情報などを掲載した健康手帳を市町が交付できるようにするというものである。更に若い女性のための健康手帳作成を含めた女性の健康支援対策事業が都道府県のモデル事業とすることが盛り込まれている。
 そこで,ライフステージの変化に応じた健康チェックの手引きにもなり健康問題を解決する貴重なツールともなる健康手帳の発行も含め,女性の健康支援を強力に推進してもらいたいと思うが,知事の所見を伺う。

答:
女性の健康づくりにつきましては,女性の体の特性や変化とともに,個人の生活スタイルやニーズに沿ったきめ細やかな配慮が必要であり,市町など関係機関と連携した支援への取組が重要であると認識いたしております。
本県におきましても,県の健康増進計画でございます「健康ひろしま21」に基づきまして,若い女性の朝食欠食率の減少などの目標達成に向けた取組や,本年3月に創設されました「女性の健康週間」の啓発活動などによりまして,女性の健康づくりの推進に取り組んでいるところでございます。
女性が健康情報や検診結果を自ら記録されます女性の健康手帳につきましては,日本産婦人科学会などが「女性の生涯健康手帳」を無料配布されるとともに,様々な目的や世代に対応した各種の手帳が市販をされております。
このような手帳の積極的な活用は,病気の予防や早期発見などにつながることが期待される一方で,紛失時のプライバシー保護への懸念など様々な課題も指摘をされているところでございます。
本県といたしましては,女性の健康づくりについて,引き続き市町の取組を支援するとともに,本年度から実施いたしております「ひろしま健康づくり県民運動」などの関係団体と連携した環境づくりや普及啓発の中で,健康手帳の活用も含めまして,取り組んで参りたいと考えております。



(2)乳がん医療のネットワークづくりについて

担当部局:健康福祉局
答弁者:知事

問:
4年前の予算特別委員会で,今や20人に1人の女性が罹るといわれる乳がんの早期発見・早期治療の積極的な取り組みについて質問させていただきました。
 乳がんは,30代から50代の女性のがんによる死亡率1位であり,年間1万人の方が生命を落としている現状ですが,早期発見と早期治療により,9割は治るとも言われております。
 この重要性を訴えるピンクリボンキャンペーンもこの数年間で活発となり,女性のタレントも乳がん患者であることをマスコミに公表し,積極的な受診を呼び掛けております。
 本県でも市民団体や患者団体が中心となったピンクリボンキャンペーンの実施や,乳がんの早期発見・早期治療の重要性や最新の乳がん医療について啓発するフォーラムなどが開催されました。
 また,今年の6月広島市中区の中心部にも女性のための医療ビルが完成し,患者の視点での情報発信に社会的な関心も高まって参りました。
 本県においても,乳がんの検診から治療・心のケアに至るまで,日本一の乳がん医療ネットワークの構築に向けた取組が始まっており,大変期待しているところでございますが,その取組の現状と今後の展開について,知事のご所見をお伺いいたします。

答:
「乳がん」は,いわゆる5大がんの中で,30代から50代の女性を中心に,唯一,死亡率が増加していることや,早期に発見することで高い治療効果が期待できますことから,本県のがん対策の柱として,「乳がん」をモデルとした新たな医療連携体制づくりに取り組んでいるところでございます。
 この「乳がん医療ネットワーク」は,「乳がん」の検診や治療の各段階において,一定の専門機能を有する医療機関が連携しながら,切れ目ない治療を提供する体制を構築するもので,現在,それぞれの機能を担う医療機関等の名称を公表しているところでございます。
また,今後,
・患者数の推計による将来需要を見越した検診や治療に当たる人材の育成
・医療機関等の具体的な連携を図るための,共通した診療計画の作成
・乳がんに対する正しい理解と,患者自身による治療方法の選択などをサポートする「乳がん手帳」の作成

など,先進的な取組も行っていくこととしております。
 さらに,こうした「乳がん医療ネットワーク」の取組と合わせ,患者団体との連携による相談体制の確保や,民間団体とのタイアップによる乳がん検診受診キャンペーンの展開など,乳がん対策日本一を目指した,総合的な取組を推進して参ります。



(3)再就職支援の強化について

担当部局:商工労働局
答弁者:知事

問:
女性の社会進出は,人口の減少や経済情勢も後押しし,一度家庭に入った女性が再び就職する流れは時代と共に加速している。
 そのような中で,国もマザーズハローワークを全国で展開し,広島にも設置されたところであるが,女性の場合,約70%の方が出産を機に離職し,まだまだ家事・育児・介護などの比重も大きく,フルタイムで働ける人ばかりではない。
 高等教育を受ける女性の割合は年々増えているが,特に30代の子育て中の女性の就労率は落ち込み,M字カーブを描く現状は先進国では他にない現象である。
 これからは,「ワークライフバランス」の言葉に象徴されるように,生活の充実が仕事の充実につながる新しい時代を迎えており,生活者の視点に立った就労支援は時代の要請とも言える。特に女性の働き方についてはもっときめ細かくその働き方を支援していく必要がある。
 今年で開館20年目となる広島県女性総合センター,エソール広島の中の在宅ワーク支援センターでは,在宅での仕事を希望する人に仕事の紹介や情報の提供をしており,昨年1年間の問い合わせは約13,000件と,そのニーズは高い。
 そこで,女性の再就職支援については,画一的ではなくあらゆる角度から積極的に取り組んでいく必要があると考えるが,知事の所見を伺う。

答:
出産・育児など,女性のライフステージに応じた多様な働き方をきめ細かに支援していくことは,極めて重要であると考えております。
 こうした中,財団法人広島県女性会議におきましては,在宅ワークの相談,あっせんなどを通じて,自宅外で働くことが困難な人や自宅で働くことを希望する人の就業に大きな成果をあげて参りました。
 また,県では,出産・育児などで離職した女性の再就職を支援するため,合同就職面接会を開催するとともに,再就職準備セミナーや職業相談会を開催してきたところでございます。
 さらに,仕事と家庭の両立がしやすい職場環境づくりに向けて,一般事業主行動計画の策定支援や,先進企業を紹介する取組事例集の配布,セミナーの開催などにも取り組んで参りました。
 今後とも,こうした取組を通じまして,女性のライフステージに応じた多様な働き方を積極的に支援して参りたいと考えております。



(4)人材登用のあり方について

担当部局:総務局
答弁者:総務局長

問:
女性の社会的地位の改善状況を順位づけした2008年度版の「世界男女格差報告」によると,日本は130カ国中,前年の91位から98位へと更に後退した。
 平成20年度の広島県政世論調査によると,学校教育の場では,55.5%の人が平等だと感じるものの,社会人となり働き始めるとその平等感が18%に減少するのが現実である。
 今年4月の内閣府の調べでは,自治体の管理職の女性登用の都道府県の平均は5.4%に対し,本県は4.7%と低い水準であった。また,県が実施した女性の社会進出を進めていくため,どのような取組が必要かという質問に対して,県民からは行政機関のリーダーシップを求める声が多く寄せられている。
 そこで,知事が県で女性職員を管理職に登用することや審議会,委員会に女性を積極的に任命するというリーダーシップを発揮することで模範を示し,女性の社会進出の後押しをお願いしたいと思うが,知事の所見を伺う。

答:
本県におきましては,御指摘のございました広島県人権啓発推進プランのほか,平成13年度に制定いたしました広島県男女共同参画推進条例に基づく広島県男女共同参画基本計画によりまして,女性の社会進出を後押しする様々な取組を行ってきております。
 これらの取組の一つといたしまして,本県における管理職への登用につきましては,性別に関係なく,能力,実績や意欲に基づいて行うこととしており,女性の積極的な登用も進めているところでございます。
 その結果,まだまだ十分な登用状況であるとは申し上げられませんけれども,今年度,室長級以上の全管理職に占める女性の割合は,昨年度と比べますと,0.3ポイント増えております。
 引き続き,将来の登用につながるよう若手女性職員の育成にも計画的に取り組んで参りたいと考えております。
 また,審議会等への女性の登用につきましては,基本計画において,女性委員の占める割合を,平成22年度に30%とすることを目標としておりまして,今年度時点の実績では
26.2%となっておりますけれども,引き続きこの登用の拡大を図り,目標の達成に向けて取り組んで参りたいと考えております。
 今後とも,県が率先いたしまして,こうした女性の方々の人材登用を進めることにより,政策や方針の立案,決定過程への女性の参画を促し,男女共同参画社会の実現につなげて参りたいと考えております。



Bひきこもり対策について

担当部局:健康福祉局
答弁者:健康福祉局長

問:
「ひきこもり対策」については,よってたつ法律がないため,年々増えて高齢化・長期化しているにも関わらず,この問題を扱う所管がはっきりしていないのが現状である。
 本県でも,全体的な対策については健康福祉局と環境県民局となり,就労支援については商工労働局といった具合で,その対応は極めて複雑である。教育委員会でも,初期の不登校対応に力を入れ,未然防止に努めているが,既にひきこもり状態にあり,就労や就学など社会参加の機会が失われている若者も多く存在している。
 今年の10月の臨時国会では,我が党の代表が若者を支援する新法について質問したところ,首相はひきこもり,ニートなど困難な状況に置かれた若者を支援する新たな法律を検討する方針を示した。
 そうした動きの中で,厚生労働省では,ひきこもりに特化した相談窓口の開設,各関係機関の連携強化,情報提供などを目的とする「ひきこもり地域支援センター」を来年度,各都道府県・政令指定都市に設置した場合に新たに補助することを概算要求されているところである。
 そこで,本県においてもこのセンターの設置を強く求めるものであるが,知事の所見を伺う。

答:
さまざまな要因により社会参加の場面がせばまり,自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態,いわゆる「ひきこもり」については,ひきこもりへの未然防止とともに,本人の社会参加を可能な限り支援していくことが重要であると認識いたしております。
 このため,本県といたしましては,医師等による専門相談や家庭内のコミュニケーションの活性化を目的とした家族教室等を実施するとともに,本年8月には若者自立支援ネットワークの会議に家族会の代表をお招きして情報共有を図ったところでございます。
 このような中,国の平成21年度予算概算要求におきまして,ひきこもり状態にある本人や家族からの相談等に対応する「ひきこもり地域支援センター」設置の経費が新たに盛り込まれたところでございます。
 本県といたしましては,専門相談等の取組を継続しながら,ご指摘のセンターの設置につきましては,国の動向を注視しつつ,慎重に検討してまいりたいと考えております。


C介護人材の確保について

担当部局:健康福祉局
答弁者:健康福祉局長

問:
「人」を支える仕事を希望する人が減少している中で,特に介護人材の不足は深刻である。介護従事者の待遇改善に向け,政府もようやく動き始めたところであるが,団塊の世代が後期高齢者になる2025年には,高齢者人口は全国民の3割を超えるとも言われている。
 その時,大量の高齢者を支えられるだけの介護従事者が本県でも確保できるか。医師確保で苦労していることを教訓に,今,県で出来ることにもっと知恵を絞っていく必要がある。
 県では,県社会福祉協議会に社会福祉人材育成センター事業を委託し,介護人材の確保・育成に努めているが,3,812人の求人に対して,求職者は239人と1割にも満たない現状である。
また,県社会福祉協議会の主催により,県内の高校生などを対象に「高校生福祉セミナー」を開催し,若い世代への働きかけも行っているが,介護福祉士の養成校の定員割れにより,県内でも3校が来年度の募集停止を決定していることを踏まえると,福祉業界全体のイメージアップのための効果的な広報なども必要であると考える。
 介護人材の確保については,今後,さらに大きな問題となることが予想され,今の体制のみでは不十分で,関係機関の連携と協調が大変重要なものとなってくる。
 そうした中で,現在10の府県において,行政,ハローワーク,県社会福祉協議会,県介護福祉士会,県立大学,県教育委員会などが構成団体となって,協議会,連絡会,部会といった形で,介護人材の確保対策についてきめ細やかに情報交換や情報共有が行われている。
本県においても,こうした介護人材を確保するための場を設け,丁寧に進めていく必要があると考えるが,知事の所見を伺う。

答:
介護サービスの現場では,高い離職率や,求人募集が常態化しておりまして,人材の確保や定着を図るためには,国による介護報酬の見直しなどとともに,県におきましても関係機関と連携した取組が求められております。
 このため,県が事業委託をいたしております社会福祉人材育成センターにおいて,今年度から,介護福祉士会や介護施設と連携した有資格者職場復帰セミナーの開催や,県内の人材養成機関などで構成する連絡協議会の設置など,人材確保や育成について,関係機関との連携を深めているところでございます。
 今後さらに,この連絡協議会に,経営者団体・職能団体・ハローワーク・市町などを加えまして,より幅広く人材確保についての現状や課題の共有を図るための組織の拡充を検討しているところでございます。
 県といたしましては,こうした組織を通じた関係機関との連携強化によりまして,幅広い世代への普及啓発,団塊世代等の多様な人材の参入促進,有資格者の再就職支援など,介護人材の確保対策をより実効あるものとするための取組を進めて参りたいと考えております。


D広島学園への学校教育の導入について

担当部局:教育委員会
答弁者:教育長

問:
広島学園は,児童福祉法に基づき設置された県立の児童自立支援施設であり,様々な家庭環境の中で,問題行動などにより,家庭や学校等で適応が困難な児童が入園し,規則正しい集団生活を通して,社会の一員として自立できるように支援することを目的として,生活指導,学習指導などが行われている。
 平成9年の児童福祉法改正により,児童自立支援施設への学校教育の導入が義務化されているが,同時に,当分の間は,学校教育に準ずる学科指導を実施することができるという経過的な措置が設けられていることもあり,広島学園においては,未だ学校教育が導入されていないという現状がある。
 全国では,対象の57施設のうち,昨年度末までに34施設が学校教育を導入しているが,中国5県では,来年度から岡山県でも導入される予定となっており,残るのは広島県だけという状況である。
 本県でも,法改正以降,関係機関による協議などが行われてきたが,学校教育導入に向けての結論は得られていない。学校教育を所管する県教育委員会,児童自立支援施設を所管する健康福祉局においては,この問題について積極的に対応していただきたいと思う。
そこで,広島学園への学校教育の導入に向けてどのように考えているのか,教育という見地から,教育長の所見を伺う。

答:
広島学園におきましては,現在のところ,教員免許を有する者が国語や数学などの教科や道徳,農場作業を指導するなど,小学校又は中学校に準ずる教育が行われております。しかしながら,広島学園に入所している学齢期にある児童生徒にも,学校教育法及び児童福祉法の規定に基づき,小学校,中学校教育を導入することが望ましいと考えております。このため,県教育委員会といたしましては,児童自立支援施設を所管する健康福祉局とともに,施設の所在する東広島市と連携を図るなど,児童自立支援施設への学校教育の導入に向けた検討を行って参りたいと考えております。
2008年12月10日        

平成20年12月定例議会 一般質問(答弁実録)