(警察本部)

(問1-1)
 近年,性犯罪,DV,児童虐待,ストーカー等,女性が被害者となる事件や女性からの相談が増えてきております。
 性犯罪につきましては,刑法犯認知件数が減少する中,一向に減少する様相が見られず,殺人・強盗など重要犯罪の約8割の被害者は女性であるなど,女性が被害者となる事件が増加していることに,強い憤りを感じております。
 また,女性からの相談につきましても,とりわけ,DV事案の相談が平成18年中482件と,平成16年から3年連続して増加しており,また,児童虐待の相談も平成18年中78件と,前年と比較しまして21.9%増加し,今年も昨年の数字を既に超えており,増加傾向にあると伺っているところです。
 私は,警察がこれら事案に的確に対処するためには,女性警察官が被害女性の立場に立って相談や被害の届出を受理するなど,被害女性が安心して事情聴取に応じられる体制作りが重要ではないかと思います。

県警察における女性警察官数や職域について,現状をお伺いいたします。

(答1−1)
 現在,本県の女性警察官の数は253人で,全警察官の約5パーセントを占めておりますが,5年前の平成14年と比較しますと人員で75人,約42パーセントの増加となっております。
 職域につきましても,従前は交通部門中心であったものが,性犯罪やストーカーなどの犯罪に対処するため,徐々に捜査部門や生活安全部門,交番へと拡大してきているところであります。

(問1−2)
 私は,警察の業務には,もっと女性警察官の能力を生かすことができる仕事があるのではないかと感じているところであります。
 今後の女性警察官の職域拡大について,どのようにお考えなのかお伺いします。

(答1−2)
 県警察におきましては,女性警察官の能力や特性を効果的に活用するため,女性警察官の採用や職域拡大を積極的に行ってきております。
 具体的には,DV等の事件に24時間対応可能とするため,主要な交番に女性警察官を配置するほか,捜査部門への配置も拡大してきているところであります。
 さらに,これまで登用がなかった機動隊にも女性警察官を配置するなど,全部門に職域を拡大し,その効果的な活用を進めて参りたいと考えております。
 このため,現在の女性警察官の数では不足が見込まれますので,今後採用を増やしていきたいと考えております。

(間1−3)
 私は,男女共同参画社会の実現のためには,女性に対するあらゆる暴力の根絶を図らねば,社会進出もままならないのではないかと考えております。そのためにも,男女共同参画基本計画においては,女性に対する暴力を根絶するための基盤整備として,相談窓口の整備の充実が求められているところであります。
 また,中区は地域柄,県内でも遅くまで仕事されている女性も多く,犯罪に遭う比率も多いと思います。性犯罪やDV等の被害にあった場合,やはり,まず警察に相談することが多いのではないか,とりわけ,身近な存在である交番に常時女性警察官が配置されていれば,もっと気軽にいつでも相談に行けるのではないかと考えます。
 ただ,女性が交番等へ気軽に相談に行けるようにするためには,女性の心情やプライバシーにも配慮した施設,環境も必要ではないかと思います。交番にそのような施設を整えていくお考えがあるのか,ご所見をお伺いします。

(答1−3)
 性犯罪等の被害に遭われた女性被害者や,DV,児童虐待やストーカー被官等に悩まれている女性が,安心して訪れることができるよう,特定の交番には「女性安全ステーション]としての機能を待たせられないか考えており,具体的には女性警察官がいる旨の表示やプライバシーに配慮した相談室,一時的に女性を保護でできる宿泊施設,トイレの整備を進めていく必要があると考えております。
 併せて,女性警察官を配置するためには,女性専用の仮眠室やシャワーの整備など,女性警察官が働きやすい環境の整備に努めて参りたいと考えております。
 今後,これらの整備につきまして,関係部局と必要な協議を行って参りたいと考えております。

 (要望)
 女性の活躍が今後ますます求められる中,全ての交番が女性の安全安心を守る強い味方として機能していきますよう,強く要望して質問を終わります。



「地球温暖化防止県民運動』の取組について

 地球温暖化に対する県の取組,特に近年,温室効果ガスの排出量の伸びが著しい「家庭部門」の対策として有効とされる「県民運動」を中心に質問させて頂きます。
 今年の夏は,岐阜県や埼玉県などで最高気温が40℃を超えたのを始め,全国各地で最高気温が更新されるなど,特に暑い夏だったと思います。私か住む広島市でも,気象庁が今年から導入した「猛暑日」,つまり,最高気温が35℃以上の日が,8月に7日間,9月にも1日観測されており,これまで以上に温暖化が身近な問題になってきたと感じております。
 今年2月から5月にかけて公表されたIPCC(気候変動に問する政府間パネル)の第4次評価報告書でも,地球が間違いなく温暖化していること,その原因は人為的な温室効果ガスの増加であることがほぼ断定されるなど,この問題の深刻さや,早急かつ実効性のある対策の必要性こついて,警鐘を鳴らす内容であったと思います。
 こうした中,つい先月,IPCCと米国のゴア元副大統領がそろってノーベル平和賞を受賞したことは,利学的な知見の集積や,これを分かり易く人々に伝えていくことが,この問題に取り組んでいく上で如何に重要であるかを示す出来事であったと思います。また,このことは,地球温暖化を身近な環境問題として,県民一人ひとりの意識を変えていけるチャンスでもあると思います。
 そこで質問ですが,まず,温暖化問題に対する県の認識と現在の取組について,知事にお伺いします。


【答弁】          知事答弁(環境部)
1-(1)
(問)地球温暖化問題に対する県の認識と現在の取組について

(答)
 温暖化問題は,IPCCの報告などによりまして,人為的な温室効果ガスの増加が原因であることがほぼ断定されており,県民の生活にも影響を与える重要な課題と認識をいたしております。
 また,その解決に向け,県民,事業者,行政などによる,主体的な取組が必要であると考えております。
 このため,本県では,「生活環境保全条例」や「地球温暖化防止地域計画」に基づいて,温室効果ガスの削減に向けた部門ごとの取組を進めております。
 具体的には,
 第1に,産業部門では,一定規模の事業者は,温室効果ガスの削減目 標や省エネ対策等を盛り込んだ計画を策定し,公表することとしております。
 第2に,運輸部門では,50台以上の自動車を保有する事業者は,低公害車の導入等を盛り込んだ計画を策定し,公表することなど,事業者の自主的な取組を促進しております。
 第3に,民生部門では,県民・市町等で構成する「地域協議会」や,企業等で組織する「ひろしま地球環境フォーラム」と連携した省エネ対策などに取り組んでおります。
 今後とも,国の施策の動向を踏まえながら,市町や県民など,関係者と一体となって,県と致しまして,温暖化対策に積極的に取組んで参りたいと考えております。

1-(2)
(問)県民運動の取り組みについて
 国の中央環境審議会などが取りまとめた報告書によると,今後,早急に具体化すべき対策として,「地域における取組の強化」や「国民運動の推進」,また,これらを進めるための「取組の効果を分かり易く示すことの必要性」などが挙げられております。
 私は,広島県においても,温暖化防止に向けた「県民運動」を展開していく必要があると考えております。その時に障害となるのが温暖化防止行動の分かりにくさ,つまり,CO2の排出量と日常の行動との関係を分かり易く伝えていくこと,環境への影響を目に見える形にすることが大切だと思います。企業活動の分野においても,社会貢献という立場からISOを取得することにより,環境に配慮していることが認知されるようになりました。
 「分かり易く目に見える」という視点から全国の取組を見てみますと,福岡県の「エコ(環境)カレンダー」など,家庭で取り組み易い環境家計簿を使った運動が行われています。また,三重県や京都府のように協賛必業からの特典を付けた環境家計簿による「エコポイント運動」などを行っている県もあります。県内においても,尾道市が全職員を対象に使用を減らした割り著の本数や,買い物をした時にレジ袋を断った回数を基にCO2の削減量を算定して,取組の成果を市民に公表する「マイはし・マイバッグ運動」に取り組んでいる事例が,最近報道されました。
 また,石川県や愛知県などのように住宅用の太陽光発電システムに対して,市町を通じた助成を行っているところもあると関いております。
 本県においても,市町や温暖化防止に取り組む団体と連携して,工夫を凝らした「県民運動」や「家庭部門の対策」に取り組んでいく必要があると考えますが,全国の事例なども踏まえながら,県が今後,伸びの著しい「家庭部門」のCO2削減に向けて,どのように取り組んでいこうとされているのか,環境部長に伺います。



【答弁】 環境部長答弁(環境部)
1−(2)
(問)県民運動の取組について

(答)
 本県における平成2年度から平成16年度までのCO2排出量の伸び率は,県全体で17.2%,とりわけ,ご指摘のございました家庭部門が34.0%と高い伸び率を示しておりまして,家庭部門におけます温暖化対策が必要と考えております。
 家庭におけるCO2の削減は,生活ごみ(家庭ごみ)や生活排水の処理のように,直接目に見えないことや,その取組の効果がすぐに実感できないことなどから,対策が進んでいないと考えております。
 このため,県と致しましては,県民の皆様に,温暖化を身近な環境問題として,認識を深めて頂くために,
@ まず,温室効果ガスの排出の厳しい現状,京都議定書の内容,温暖化による県民生活への影響などについて,様々な機会を通じて,県民の皆様への情報提供に努めて参りたいと考えております。

A 次に,県と市町で構成する「環境行政総合調整会議」などの場を活 用致しまして,環境基本計画の策定を促進する中で,温暖化対策を環境施策の柱として位置づけてもらいますよう,市町へ働きかけを行って参りたいと考えております。

B さらに,これまでの環境学習は,どちらかと言いますと,リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)・リサイクル(再資源化)の「3R」が中心となっておりましたが,「温暖化対策」を今後の環境学習の中にしっかりと位置づけるなど致しまして,より効果的な普及啓発に取り組んで参りたいと考えております。

 また,ご指摘のありました,県民運動につきましては,一般家庭でのCO2削減量が数値で,一目で分かりやすく示される「エコカレンダーの作成」など,他県の取組事例も承知を致しておりますので,参考になるものもございますので,検討をして参りたいと考えております。
 温暖化問題に対する県の取組,とりわけ,「意識啓発」の取組や,家庭部門に対する「県民運動」等の取組は,今後,ますます重要になってくると思います。
 家庭部門の対策を個人や家庭任せにすることなく,県が積極的に関与し,こうした取組を県民の皆様が楽しみながら,そして,自分自身が環境に対して配慮していることを実感できるような仕組みづくりに対する支援を要望して,私の質問を終わります。
2007年11月30日         

普通会計決算特別委員会 総括質疑
@女性警察官の職域拡大と環境整備について
A地球温暖化防止県民運動の取り組みについて