5月28日にオープンしたばかりの企業の障害者雇用の意欲を高めようという全国初の試みに挑戦する埼玉県障害者雇用サポートセンターを視察しました。

 『スタッフが“受け皿”を具体的に提案』
 埼玉県の「障害者雇用サポートセンター」は、障害者雇用に特化し、受け皿づくりを企業に直接働き掛けるのが特徴。民間企業でのキャリアと実績を持つスタッフが、「障害者に適切な仕事が見つからない」などと頭を悩ませる県内の企業に対し、具体的な仕事内容や、障害者を積極的に雇う「特例子会社」設立などの提案や支援を業務の柱としている。
 今年5月末の開所以来、これまで同センターに145社(8月末現在)から相談が寄せられ、このうち55社に具体的な雇用提案を実施。相談を寄せた企業を訪問してアドバイスを行っているほか、先進企業の実例を紹介する見学会を2回、企業情報交換会を4回開催するなど、積極的な取り組みを展開している。
 このほか、市町村障害者就労センターなど県内にある就労支援機関と連携し、障害者が企業で1カ月間の実務訓練を行う「委託訓練」や、3カ月の試用期間を経て正規雇用に移行させる「トライアル雇用」を普及・推進。それぞれ2社13人ずつ、これまでにコーディネートしてきた。
 同センターを訪れ、小野センター長らと懇談した公明県議は、スタッフの地道な取り組みを高く評価する一方、「大企業だけでなく、中小企業にも障害者雇用のネットワークをつくり、受け皿拡大につなげてほしい」などと要望。小野センター長は「障害者と企業の間にすれ違いが多いのが現状。就労訓練に励むなど意欲のある障害者と、それを理解して条件のハードルを下げる企業のマッチングに全力を挙げたい」と話していた。
 障害者雇用をめぐっては、「障害者雇用促進法」で「法定雇用率」が定められており、常勤労働者56人以上の一般民間企業の場合、1・8%の割合で障害者を雇うことが求められている。しかし、全国平均は1・52%(2006年6月現在)と低迷し、埼玉県は1・45%とさらに低いのが実情。一方、埼玉県内で仕事を求めている障害者は約7000人にも上り、障害者自立支援法の施行も伴い、障害者が自立して社会生活を送れる環境づくりが急がれている。
2007年8月30日     埼玉県

埼玉県障害者雇用サポートセンターを視察