2006年9月26日         県議会

9月定例会 一般質問&答弁

1.財政構造改革の推進について

担当部局総務部

答弁者知事

地方自治体の危機的状況を受け、自治体の倒産に備えた破綻法制の検討も本格化するなど、国が地方を丸抱えする時代は、今、確実に幕が引かれようとしている。

平成15年、本県でも、財政危機が宣言されたが、その後改善を見られておらず、先月公表された「今後の財政収支見通し」では、平成19年度の財源不足額は600億円台に拡大し、その後、平成23年度まで同規模で推移するとの報告がなされた。

三位一体改革による地方交付税の削減がなされる一方で、福祉医療関係費の大幅な増加が見込まれるなど、大変厳しい財政運営を余儀なくされていることは理解をするが、この状態を無策に放置すれば、結局、そのツケは県民に回ってくる。

県では、可能な限りの財源対策を行ったとしても、財源不足額をカパーすることが困難な状況にあることから、歳出の削減・抑制など大胆かつ抜本的な財政構造改革に取り組むべく、今年度で計画期間が終了する現行の具体化方策に代えて、事務事業総点検を通じ、噺たな具体化方策」を策定すると聞いている。

急速に進展する少子・高齢化の対策や、道州制を見据えた中枢拠点性の強化など、県として取り組むべき課題は山積しており、今後、こうした課題に、的確かつ着実に対応するためにも、財政構造改革を成し遂げなければならない。

何が行政の無駄と言われる部分なのか、県民に目線を合わせて厳しく見つめ直す必要があると考えるが、現在策定中の「新たな具体化方策」では、どのような視点で財政健全化を進めていこうとしているのか、知事の所見を伺う。

本県では、危機的な財政状況を乗り越えるため、平成17年度から21年度までの5ヵ年間の「第二次中期財政運営方針」を策定するとともに、18年度までの3ヵ年を集中対策期間として、財政改革に取り組んできたところでございます。

しかしながら、この間、三位一体改革による地方交付税等の削減や福祉医療関係費の大幅な増加があったことなどにより、本県財政は、依然、厳しい状況にございます。

このような状況にあって、「元気な広島県」づくりを推進していくためには、より一層の施策や事業の「選択と集中」により、県政発展のために必要な分野への重点投資を図りつつ、全体として、歳出規模を抑制していくことが重要であると考えております。

このため、現在実施している事務事業の総点検においては、民間の視点をふまえつつ、

県として引き続き実施することの必要性

政策・施策に対する寄与度などの有効性

実施方法の効率性

など、様々な角度から、既存の全ての事務事業の徹底した点検作業を行っているところでございます。

今後、この点検を通じて、年内を目途に、財政健全化に向けた噺たな具体化方策」を取りまとめ、計画的かつ着実に財政健全化の取組を進めて参りたいと考えております。



2.食育の推進について

(1)食育推進における県の役割について

担当部局福祉保健部

答弁者知事

「食育は、最善の予防医学であり、21世紀の新公共政策である。」内閣府の食育推進会議の専門委員である砂田登志子さんはそう指摘している。

食べることは、呼吸することと同じく、生きていくうえで欠かせない。だからこそ、食の正しい知識、食育が大事である。

正しい食育は、いつまでも若々しく、気力体力に優れた健康維持を可能とし、結果として、高騰が続く医療費の削減が期待できる最も大切な予防医学なのである。

また、食育は、命の尊さを知り、自然環境への配慮や、伝統文化の理解、道徳心を養うこととなり、農業、環境、健康、文化、生活の質のすべてに直結している。

厚生労働省の平成16年国民健康・栄養調査によると、20代男性の朝食の欠食率は約3割、女性でも約2割に達している。また、30代から60代の男性の約3割が肥満であることも判明している。

朝食の欠食が、一回の食事の摂取量を増加させ、肥満などの生活習慣病の発症を助長した結果であり、また、その肥満が、糖尿病や高脂血症、高血圧症の呼び水となっている。さらに、食生活の乱れは、メタボリック・シンドロームの原因とも言われており、実に男性の2人に1人は予備群を含めてこのメタボリック・シンドロームであり、心臓病、脳梗塞を高い割合で発症する危険性を有している。

病気に備えるための保険が健康保険であるならば、病気にならない、元気になるための保険が食育なのである。

食生活の乱れは、深刻化する健康問題の要因となっているのみならず、キレやすい子どもをつくり、教育現場の荒廃や少年犯罪の増加などにも繋がっているとも言われている。もはや、個人、家庭の問題で片付けるべきではなく、社会全体の問題として、食育に取り組んでいくべきと考える。

そこで、事業者、市町、そして県民との協働と連携により、食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進していく必要があると考えるが、食育の推進に当たり、県としてどのような役割を担おうとしているのか、知事の所見を伺う。

食育は、食を通して、健全な心身を培い、豊かな人間性を育てることを理念とされており、望ましい食生活習慣の定着など、健康づくりや豊かで活力のある社会を形成する上でも有効であり、積極的な推進が求められております。

特に、次世代を担う子どもに対する食育につきましては、命を大切にし、他人を思いやるなど、心身ともに健やかな子どもを育成するために、社会全体で取り組む必要がございます。

現在、本県における食育推進のあり方について、学識経験者や農業、食品関係団体などの有識者の幅広い意見を聴きながら、検討いたしております。

有識者の方からは、@子どもと保護者の食に関する正しい知識の習得や体験活動の充実、A科学的根拠に基づいた食に関する情報提供などの普及啓発、B地域における関係団体との連携体制などが、必要であるとの御意見をいただいているところでございます。

このため、県といたしましては、食を通じた健康づくりや体験活動が重要であることから、市町や関係団体などと連携したネットワークづくりなどの広域的な施策を総合的、計画的に推進する役割を担っていくことが必要であると考えております。

(2)栄養教諭の配置について

担当部局教育委員会

答弁者教育長

文部科学省の「学校保健統計調査」によると、小学校6年生では平成9年度以降、中学校1年生では平成8年度以降、児童・生徒の1割が肥満傾向にあるという結果が出ている。一方で、「思春期やせ症」の子どもが増えており、成長轄や不妊の原因になるばかりか、鵬のケースでは死に至る事例も後を絶たない。

こうした現状は、子どもたちの乱れた食習慣に大きな関わりがあることから、子どもの頃から正しい食習慣を身につけるため、昨年4月、学校の栄養職員が教員免許を取得するなどして、食に関する指導を行う栄養教諭制度が導入されている。

6月に栄養教諭の配置が進んでいる福井県を視察したが、栄養教諭を中心に、校長をはじめ教職員が連携しながら、食育に取り組んできた結果、何をどのように食べれば元気な体をつくることができるのか、子どもたち一人ひとりが真剣に考えるようになった。また、給食を残す子どもが減少したとの報告があった。

国の食育基本計画では、栄養教諭を、学校における指導体制の要として食育を推進していく上で不可欠な教員と位置付け、全都道府県での早期配置や学校栄養職員の栄養教諭への移行を最重要課題として掲げており、本年91日現在、全国26道府県で導入に至っている。

県自らが実施している栄養教諭育成講習の受講などにより、栄養教諭の免許を取得した者は県内に93人もいるにも関わらず、なぜ、栄養教諭制度を導入しないのか疑問を感じる。

本県では、平成16年から「食べる!遊ぶ!読む!」キャンペーンを展開し、活力、持続力、集中力を増進させるための朝食摂取を促しているところであり、学校教育の現場においても、栄養教諭による食育を進めていくべきと考えるが、今後、栄養教諭の配置をどう進めていくのか、教育長の所見を伺う。

子どもたちが将来にわたって、健康に生活していけるようにするためには、子どもたちに対する食に関する指導を充実し、望ましい食習慣の形成を促すことが重要であります。

栄養教諭の配置につきましては、認定講習の実施等により学校栄養職員の栄養教諭免許状の保有を進めるとともに、栄養教諭の専門性を活かし、学校全体として、食に関する指導を充実して行うための体制の整備が必要であります。

このため、平成17年度から、食育推進に関するモデル事業を実施し、栄養教諭の職務内容や食に関する指導体制づくりの実践と研究を行うとともに、市町とも連携し、その成果を県内に広げていくこととしております。

県教育委員会といたしましては、これらの事業の成果や食に関する指導体制づくりの状況も踏まえ、栄養教諭の配置に向けた条件整備について、関係部局との調整を進め、早期に配置できるように検討して参りたいと考えております。

3.次世代育成支援について

(1)子育てを地域で支え合う仕組みづくりについて

担当部局福祉保健部

答弁者知事

子どもを産み育てる意志があるにも関わらず、様々な要因により阻害されている事実がある場合、その阻害要因を排除するのは行政の責務である。そして、出産・育児の阻害要因である心理的・経済的負担感を緩和することが、未だ処方箋を見出せない少子化の問題を解く鍵となり得るのである。

平成17年の合計特殊出生率が、各都道府県で軒並み低下する中、全国の中で唯一、福井県は1.45から1.47へと上昇に転じたが、その要因として、県独自の子育て支援策が功を奏しているほか、三世代同居が多いという地域特性が挙げられる。しかしながら、福井県の強みである三世代同居世帯も、核家族化の進展で減少傾向にあり、その対応を図るべく、子育てマイスター制度が導入されている。

子育てマイスター一は、助産師、薬剤師などの資格を有し、育児に悩む母親らの相談にのるボランティアを登録するもので、本年4月現在、406人の方が登録している。発育やしつけに一人悶々とする母親の不安感が、子育てマイスターへの相談により解消されるなど、三世代同居と類似した環境を構築し、心理的負担軽減策として、大きな効果をあげている。また、経済的負担軽減策として、全国各地の自治体で広がりを見せているのが、子育て世帯の買い物等割引制度の導入である。本年6月定例会の当会派栗原議員の質問に対し、「子育て家庭の二一ズも踏まえて、企業や市町などとともに検討する」と答弁されたが、先進県などでは十分な効果をあげており、早急な取組が必要と考える。

本県でも、こうした、社会全体で子育ての気運を盛り上げる取組が必要であると考えるが、今後、子育てを地域で支え合う仕組みづくりにどう取り組んでいくのか、知事の所見を伺う。

急速な少子化の進行や核家族化など、家庭や地域を取り巻く環境が大きく変化する中、安心して子どもを生み育てることができる地域の形成が重要であると考えております。

現在、未来に輝くこども夢プランの着実な推進を図っているところですが、今後は、子育ての新たな支え合いと連帯の推進に重点的に取組むこととしており、NPOなどが、市町と連携して活動するための調査研究や、フォーラムの開催を行うこととしております。

また、子育て世帯への買い物割引制度など、子育て世帯にやさしい取組みにつきましては、現在、経済団体等と一体となった推進組織の設立に向けて、準備を進めているところであり、体制が整い次第、協賛企業の募集等に着手したいと考えております

今後とも、社会全体で子育てを応援する気運の醸成を図るとともに、子育て家庭が安心と喜びを持って子育てができる環境づくりに向け、市町や企業、NPOなどの多様な関係者が参画する、より実効性のある施策の展開に取組んで参ります。

(2)仕事と家庭の両立支援について

担当部局商工労働部

答弁者商工労働部長

男女共同参画社会の実現が叫ばれて久しいが、現在も、大多数の女性は、結婚、妊娠、出産を契機に退職しており、結果として、7割から8割は、第1子出産後に無職となっている。このことは、男性に家族を支えられる経済力がないと、出産・育児そのものが困難となることを意味しており、少子化の要因ともなっている。

今後も、女性の就労率は上昇していくことが想定される中で、仕事を継続しながら、妊娠・出産に困難を感じることがない働き方や、男性・女性ともに働きながら子育てを担っているライフスタイルの確立など、仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランスの実現が急がれる。

生活と仕事の両立を図るための働き方の改革が、企業の生産性を低下させ、競争力を削ぎかねないという指摘もあるが、育児休業取得や職場復帰支援などにより就業意欲を高め、順調に業績を伸ばしている企業も数多く存在する。

長時間労働や雇用者の非正規化によって生産性を維持するあり方は見直されるべきであり、出産・育児退職者の再雇用や、育児期間の短時間勤務、在宅ワーク制度の導入など、仕事と子育ての両立を可能とする雇用環境を創出し、生産性の高い労働を実現することに将来の可能性を見いだすべきと考える。

次世代育成支援対策推進法では、一般事業主行動計画の届出や特定事業主行動計画の策定が義務付けられたが、単なるお仕着せではなく、企業の自主的・主体的な取組に繋げていかなければならない。

県では、育児休業の取得や職場復帰しやすい環境の整備などに取り組む企業に対して、応援コーナーを設置し、アドバイスや助成金の情報提供などを行っているほか、積極的に取り組む企業を登録し、県ホームページでの広報などを行っている。

そこで、より多くの企業の仕事と家庭の両立に向けた取組を促していくため、企業の積極的な取組を評価する気運の醸成などに努めていく必要があると考えるが、今後、仕事と家庭の両立支援にどう取り組んでいくのか、知事の所見を伺う。

一般事業主行動計画の策定状況につきましては、従業員301人以上の企業については、ほぼ策定が終っておりますが、300人以下の企業については、極めて低い状況にあります。

こうした状況を踏まえ、策定促進に向けた課題等を把握するため、本年5月に従業員100人以上の県内企業約1100社を対象に両立支援取組状況調査を実施しました。

この結果、300人以下の企業においては、「法律を知らない」、「経済的負担が大きい」、「メリットがない」などが、策定の進まない主な理由であることが明らかになりました。

このため、今後、事業主を対象としたセミナーの開催などに加え、両立支援企業応援コーナーの機能を強化し、直接企業に出向いてアドバイスすることにより、法制度の趣旨の徹底を図るとともに、両立支援の必要性について企業の意識改革を図って参ります。

また、両立支援の登録企業に対しては、県と金融機関が連携して融資利率を優遇する取組みに着手しており、企業の登録促進を図るとともに、ホームページをはじめ各種広報媒体を通じたPRにより、企業の取組みを評価する機運の醸成にも努めて参ります。

こうした取組みに加え、策定義務対象企業の拡大、企業名や取組内容の公表など実効性のある次世代育成支援対策が推進できるような法的整備についても、引き続き国に提言するなど、仕事と家庭の両立に向けた企業の取組みの、一層の促進を図って参ります。

4.「認定こども園」の認定基準について

担当部局福祉保健部

答弁者知事

「保育所に通う子どもに充実した教育を受けさせたい」「幼稚園に子どもを長時間預けて働きたい」こうした親たちの切実な願いに応えるため、実現が叫ばれながらも、縦割り行政の弊害などから具体化が進まなかった幼保一元化が、10月からの「認定こども園」制度の導入により、大きく前進することとなった。

「認定こども園」は、先の通常国会で成立したいわゆる、「幼保一元化法」に基づいて整備されるものである。就学前の乳幼児に対し、教育や保育を一体的に行うほか、育児相談や親子の集いの場を提供するなど、地域に密着した子育て支援を行う総合施設として、「認定こども園」の実現に多大な期待を寄せている。

職員配置や施設設備、運営方法などの具体的な認定基準は、国が定める指針に基づいて、都道府県が条例で定めることとされており、また、その認定も知事が行うこととされており、都道府県には、大きな役割とその責任が課されている。

保護者の就労状況や待機児童数など、地域の実情を踏まえるとともに、関係者や住民の二一ズを十分に踏まえて認定基準が設定されなければならず、「認定こども園」の総合的機能を活かせるかどうかは、都道府県の力が試されていると考える。

本県では、認定の基準を定める条例案が、今次定例会に提案されているが、どのような観点から本県独自の認定基準を設定したのか、知事の所見を伺う。

また、今後、どのように「認定こども園」の設置を進めていくのか、併せて、所見を伺う。

急速な少子化の進行等に伴い、就学前の子どもの教育及び保育に対する需要は、多様なものとなってきており、子どもが健やかに育成される環境を整備することが重要でございます。

このため、本県の認定基準につきましては、市町や有識者等の意見を踏まえた上で、「サービスの質の確保」や「安定的・継続的運営の確保」及び「市町との連携」の3つの観点から、独自の基準を設けております。

具体的には、

@「認定こども園の長」などの「職員資格」

A「安定的・継続的な運営に必要な経済的基礎の確保」

B子育て支援事業実施に伴う市町との連携」

などを盛り込んでおり、質の高いサービスが、継続的に提供されるものと考えております。

次に、「認定こども園制劇は、従来の保育所制度や幼稚園制度に加え、子育て支援の新たな選択肢として提供するものであることから、地域の実状に応じた整備が図られる必要があると考えております。

県といたしましては、市町と十分な連携を図りながら、県民の皆様や事業者等に対し、広報や説明会を実施するなど、地域における創意工夫を活かした「認定こども園」の設置促進に努めて参りたいと考えております。

5.バリアフリーのまちづくりについて

担当部局都市部

答弁者都市部長

人口減少・高齢化社会の到来を踏まえ、誰もが安全で快適に暮らせるバリアフリーのまちづくりを進めるため、本年6月、「新バリアフリー法」が成立した。

これまでバリアフリー化は、鉄道駅やバスターミナル等の旅客施設などを対象とする「交通バリアフリー法」と、病院やデパートなどの多数の者が利用する建築物を対象とする「ハートビル法とによって進められてきたが、新バリアフリーでは、この2つの法律を統合し、高齢者や障害者等が移動しやすいまちづくりを一体的に進めるのが目的である。

精神や知的、発達障害を含めたすべての障害者に配慮することを明確にしたほか、これまで、駅やビルなど、点として進められてきたバリアフリー化が、今後は、地域一帯の面的な整備を進めていくこととされている。

したがって、対象施設についても、交通機関に福祉タクシーを追加したのをはじめ、高齢者や障害者等の利用が多い施設を繋ぐ道路や公園、駐車場なども加えられるなど、その計画と整備は、まさに、バリアフリーを軸としたまちづくりそのものであると考える。

今後は、市町が、住民や事業者、施設を利用する高齢者、轄者などからなる協議会を設置すること力河能となり、協議会での意見や提案を踏まえた基本構想に沿って、バリアフリーのまちづくりが進められることとなるが、個々の市町の実情に応じた意欲的な取組に大いに期待しているところである。

そこで、県としても、市町の取組を積極的に支援する必要があると考えるが、今後、バリアフリーのまちづくりにどう取り組んでいくのか、知事の所見を伺う。

バリアフリーのまちづくりについては、広島県総合計画「元気挑戦プラン」においてだれでも活動しやすい環境をつくるため、公共交通や公共空間のバリアフリー化を推進することとしております。

具体的には、広島県福祉のまちづくり条例による施設整備の推進や県民の意識啓発を図るとともに、市・町の策定する基本構想に基づき、鉄道駅を中心とした地区における県道等の歩行空間のバリアフリー化などに取り組んでいるところでございます。

新たなバリアフリー法においては、従来の旅客施設を中心とした地区に加えて、高齢者や障害者等が、日常、利用している施設を含む地区も対象とされたことにより、市・町のまちづくりにおけるバリアフリー化の取組みが、一層、促進されるものと期待しております。

県といたしましても、すべての人が県内のどこでも利用しやすく、安全で安心して暮らすことができるよう、広域的な立場で、市・町と連携を図り、バリアフリーのまちづくりの普及・促進に積極的に取り組んで参りたいと考えております。

6.水道送水施設の危機管理について

担当部局公営企業部

答弁者公営企業部長

先月25日に発生した呉市・江田島市への水道送水施設の事故においては、公明党では、すぐに事故現場に赴いて現状を把握し、先月28日、知事に、一日も早い復旧を緊急要望させていただいた。

命の源である水の供給が断たれるという最悪の事故を招いた責任を、県は重く受け止めなければならない。

県の水道管路の約4割は、建設から30年以上が経過するなど老朽化が進んでおり、自分たちの地区は大丈夫かといった不安の声が、県内各地に広がっている。

県は、本年3月に策定した「第一次管路更新計画」において、平成20年度からの10年間で、全長407キロに及ぶ管路のうち、老朽化が進んでいる36キロの更新を行うこととしており、特に、緊急な対応が必要な箇所については、順次、前倒ししながら整備していると聞いている。

また、県、市町ともに財政状況が厳しい中、この計画区間の整備に要する約129億円という多額の費用の捻出が、大きな課題となっていることも理解している。

しかしながら、トンネル崩落事故が起こった箇所のみならず、全ての水道送水施設について、今後、二度とこのような事故が生じることのないよう、万全の対策を講じることは、水道施設管理者として、また、県民の生活を守る県としての責務である。

そこで、水道送水施設の点検、補修などの事故未然防止策はもちろんのこと、老朽化力塔しい水道管路は直ちに更新するなどのリスク回避策を講じることを、県民に約束すべきと考えるが、今後、水道送水施設の危機管理にどう取り組んでいくのか、知事の所見を伺う。

水道送水施設にフきましては、事故を未然に防止する観点から、これまで、日常の定期点検に加え、耐震化や設備の更新工事を計画的に行って参りました。

また、安定給水に向けた取り組みとして、昨年度、平成20年度から10年間を計画期間とする管路更新計画を策定したところであり、そのうち、特に緊急性が高いと認められる箇所については、前倒しで工事に着手しております。

次に、災害時のライフライン機能の強化として、広島西部地域において、給水エリアが異なる2つの区域、の送水管を連結し、双方向から給水できるようにしております。

また、安芸灘地域の島喚部においては、すでに送水管をルーブ化しており、備後地域の島喚部についても、現在、平成20年度の供用開始を目指して、ループ化の工事を行っております。

今後は、今回の事故を教訓として、トンネル上部の空隙や空洞を調査する手法などを含めた、トンネル点検のあり方を検討して参ります。

また、送水管の複線化等についても、検討を進めるとともに、必要に応じ、管路更新計画の見直しを図りながら、安定給水への取組みを強化して参ります。