2005年10月25日(火)  県立広島病院

公明が推進/子どもを育む地域へ/県立病院に小児感覚器科開設

 『母子安心の医療に』
 『視覚・聴覚障害を早期治療』
 “子どものコミュニケーションの発育が遅い”と悩みを抱え、どの病院で受診していいか分からず途方に暮れる――そんな母親が近年、急増している。特に聴覚・視覚障害を起こしやすい未熟児をもつ母親はそうした育児不安を抱えている。
 こうした悩みを解決するため、県立広島病院(広島市南区)は昨年秋、母子総合医療センター内に「小児感覚器科」を新設した。外見では分かりにくい小児の耳や目の感覚器障害を早期に発見し治療することで、その後の発育への影響を除去・軽減するのが狙い。
 母子総合医療センターは、県内外から搬送・紹介された集中治療の必要な母親に対し、妊娠・出産から新生児までの周産期医療(産科、新生児科)と、小児科・小児外科・婦人科が連携してチーム医療を行い、母親が安心して出産できる体制を整備してきた。
 今回、小児感覚器科が新たに加わったことで機能も強化。言語聴覚、視覚の2部門で、新生児、幼児・学童を中心に(1)難聴や発音、言葉の問題からくるコミュニケーション障害(2)未熟児網膜症や弱視の障害――に対する治療・訓練を行う。
 スタッフは、医師、言語聴覚士、視能訓練士が中心。同科の益田慎・医長は、科の開設について「小児障害を専門に扱う病院であることを内外にアピールでき、病院選びに迷っていた母子に受診機会を提供できたメリットは大きい。開設直後に受診したお母さんの中には“やっとスタートラインに立てた”と涙を流す方もいた」と話す。
 広島市に住む田中チヨさん(4児の母)は6年前、双子を1000〜1500グラムの極小未熟児で出産。子どもは生後4、5カ月で中耳炎を発症したが、適切な病院を見つけられず、十分な治療を受けられなかった経験から、田中さんは同科の設置に「これから出産、育児をする母親の大きな安心につながる」と期待を寄せている。
 広島県議会公明党は、2003年6月定例会の一般質問で、母子医療の充実を求め、04年12月の予算要望では小児感覚器専門医の配置を主張していた。
子どもの耳の検査をする前庭機能検査室で、益田医長から説明を受ける県議ら