公明新聞: 2005/02/21付

カンボジアで「つくる平和」/地雷除去、教員養成に着手/広島県

 被爆者を追悼し、核廃絶を訴えるだけで平和は訪れるのか――。広島県は戦後60年となる2005年度、「『祈る平和』から『つくり出す平和』へ」を理念に掲げ、内戦で荒廃したカンボジアで地雷除去や教員養成の事業に乗り出す。県国際企画室は「自治体が行う平和貢献のモデルにしたい」と意気込んでいる。
 貢献の柱の一つ、地雷除去事業では、無人ヘリコプターで地雷を探知、その場で破壊するシステムの実用化を目指す。野波健蔵千葉大教授らと同県府中市の無線操縦ヘリメーカー、ヒロボーのシステム開発を全面支援する形で、現地調査を実施。同教授は「原爆放射能の『見えない恐怖』に苦しんだ広島が取り組む意義は大きい」と話す。
 一方の教員養成事業では、40歳ぐらいの指導経験豊かな教員を、首都プノンペンから北西へ約300キロにあるシエムレアプ州に派遣する計画。算数の効果的な教え方や研修のノウハウなどを伝授したいとしている。
 現地学校を調査した県教育委員会指導第1課の米谷剛指導主事によると「筆記用具すら満足にそろわない環境だが、教員は熱心で、子どもは一人もよそ見をしなかった」と振り返り、「派遣される教員にとって、教育の原点を見詰め直す貴重な経験になるはずだ」と話している。


公明新聞: 2005/03/28付

カンボジア/危険地帯の地雷除去を支援/地元企業の技術結集/新年度に無人ヘリを開発・製造へ/広島県

 多くの地雷が残るカンボジアの復興支援に力を入れている広島県は、新年度から、地元企業の技術を結集し、無人操縦の小型ヘリコプターで対人地雷を探知、除去するシステムの開発を目指す。同事業は全国の自治体としては初の試み。
 1992年から県のカンボジアの復興支援を積極的にけん引してきた公明党広島県議団の代表は14日、地雷除去用無人ヘリの開発に取り組んでいるヒロボー株式会社(同県府中市)を訪れ、松坂敬太郎代表取締役社長らから開発状況や今後の課題などを聞いた。
 ヒロボーはラジコンヘリや、農薬散布や海洋・災害調査を行う産業ヘリを製造する企業で、独自の空中制御技術で世界的に名をはせている。
 現在開発中の無人ヘリは全長2・4メートルで、衛星利用即位システム(GPS)により、指定した地点まで無人飛行することができる「自立型」。ヘリは地上から一定の高度を保ちながら飛ぶことができ、機体の真下に探知センサーをぶら下げることで対人地雷を探すことができる。このシステムが実用化すれば、人が足を踏み入れにくい危険地帯での作業の安全性と効率化が格段に向上する。
 ただ、現地環境の調査を行い、風の影響や木の枝葉などの障害物を克服することなどが開発のポイントとなる。
 県は新年度から関連技術を持つ企業を募り、千葉大学の野波健蔵教授(制御工学)を中心とする検討委員会を立ち上げ、基本計画の策定と06年度以降の実用化を目指す。
 この日の視察で松坂代表取締役社長は「われわれの技術が多くの人の役に立てればうれしいが、政治や現地の市民感情などが、複雑に絡み合っており、さまざまな分野の人間の協力が必要だ」と語った。
 田辺直史県議は「広島が世界に誇れる県になれるよう頑張っていきたい」と述べた上で、「斉藤鉄夫衆院議員と連携し、国政にもつなげていけるよう力を尽くしていきたい」と決意を述べた。