文教委員会での質疑
1.学校の安全確保について
(問1)
 先月14日に、大阪府寝屋川市の小学校で起きた同小学校の卒業生の少年による教員殺傷事件を受け、前回の本人会で、緒方委員から、学校の安全確保について指摘がありました。
 そこで、先ず、学校の安全確保対策についてお伺いいたします。

 この事件を受け、各学校への安全確保に係る指導通知については、本県においても、速やかに対応されたとお聞きしております。
 ところで大阪府や東京都渋谷区などにおいては、いわゆるスクールガードとして「学校安全警備員」を配置することを決めたとのことです。
 また東京都江東区や横浜市、埼玉県戸田市などにおいては、警察官による構内巡回やパトロールを警察に要請しているようでございます。
 また、大阪府知事が警察庁長官に連携を要請したり、鳥取県でも県警と意見交換を行ったりされているようでございますが、本県においては、スクールガードの配置や、警察官の立ち寄り要請といった県警との連携などの取り組みについては、どのようにお考えなのでしょうか。
 現状を含めて、県教育委員会としてのお考えをお伺いいたします。

(問2)
 私は、ひろしま夢財団からの不審者に係る情報を携帯電話に送信していただいておりますが、ほとんど毎日のように、県内各地で、特に登下校時の小学校低学年の児童に対する不審者による声かけが起きているという情報が送られてきております。
 私の住む学区の小学校ではPTAが先導して首から名前のプレートをかけたり、自転車の前かごにプレートをつけ、学区内の子どもたちの安全に心を配っています。最近では保護者たちへの携帯電話へメールにて、PTAや学校が連携して不審者情報を発信するなどの取り組みもあると聞いております。
 こうした取り組みは、何とか子どもたちを事故や犯罪から守りたいという保護者の不安の現れであろうと思います。
 このような状況が現実にある中で、学校安全のための警備体制の構築を論議しなおしていくことが必要ではないかと思うのですが、県教育委員会としてはどのようにお考えでしょうか。

(問3)
 県では、来年度、子どもを犯罪から守るプロジェクトの実施を検討されているとお聞きしております。このプロジェクトでは、具体的にどのようなことに取り組まれるのかお伺いいたします。

(要望)
 地域によっては、警察のOBの方に学校警備をお願いしたりしているところもあるようですが、そのためには人件費もかかって大変であるという議論もあるやにお聞きしております。
 そういった経費の問題等を考えますと、例えば、地域のボランティアの方々のお力を活用させていただくことなど、低コストで可能な方策というものを模索していかなくてはならないのではないでしょうか。
 こういったことも含めて、子どもの安全確保対策について、是非、あらゆる方策を、前向きに検討していただき、各小中学校、各市町教育委員会を指導・支援していただきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

2.環境教育の充実について
(問1)
 21世紀は環境の世紀であるといわれております。
 わが国は平成14年に、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量について法的拘束力のある数値目標を定めた「京都議定書」を批准したところですが、皆様もご承知のとおり、先月16日にその議定書が発効いたしました。
 この結果、日本は平成24年までに温室効果ガスの排出量を平成2年に比べて6%減らす義務を負うことになり、今後、県民の環境に対する意識も高まってくるものと思います。
 そこでまず、県における環境教育の取り組みの状況をお伺いしたいと思います。

(問2)
 このたび、環境分野から初のノーベル平和賞の受賞者が出ました。
 ご存知のようにケニア環境副大臣のワンガリー・マータイ女史で、アフリカの女性として初めてのノーベル賞受賞となります。
 先月、毎日新聞の招きで来日され、我が党の浜四津代表代行とも対談されておりますが、その際、「日本には『もったいない』という言葉があり、この日本の価値観、文化は、限りある資源を如何に効率よく活用し、管理していくかという観点からも非常に重要である。全世界に広めていきたい」とおっしゃっておられます。
 私も同感であり、今の子どもたちに、この「もったいない」という感覚をもっと養うべきであり、そのためには、子どもに身近な家庭や学校での意識改革が大切であると思います。
 これからの環境問題を考える上でも非常に重要な示唆を与えてくれるものであると考えます。
 この「もったいない」という意識を醸成し、自然との共生という感覚を子どもたちに身につけさせるような環境教育に取り組んでいただきたいと思いますが、県教育委員会のお考えをお伺いいたします。

(要望)
 環境教育では、「もったいない」に象徴されるように、自然を消費している、自然に生かされているという考え方が大切になってくると思います。
 国民・県民一人一人が環境問題に対する認識を深め、日常生活の小さなことからでも、取り組みが進めていけるような意識や態度を、教育の面で培っていくことが大切であると思いますので、県教育委員会の努力を強くお願いしておきたいと思います。

3.引きこもりに対する県教育委員会の認識及び対応について
(問1)
 次に、青少年の引きこもりの問題について、お伺いいたします。
 小中学校段階においては、引きこもりの児童生徒は、主要には、いわゆる不登校の問題として、教育委員会においても、また、学校においても、相応の施策や対応がなされ、その課題解決に向けた努力が払われております。
 しかしながら、学校教育を離れた場合の引きこもりの青少年の問題については、本県では保健対策室が所管しているように、教育委員会の課題としては捉えられてきませんでした。
 また、引きこもりを背景としたいわゆるニートの問題についても、どちらかと言えば商工労働部サイドの問題として受け止められております。

 しかしながら、私は、その根本には、教育に関わる部分が多くあると思っているのですが、県教育委員会は、青少年の引きこもりの問題について、どのような認識をお持ちなのか、先ずお伺いいたします。

(問2)
 中学校段階で不登校であった子どもが、かなりの場合、引きこもりにつながっているとも言われておりますが、そのことについて、どのようにお考えでしょうか。
 また、そのことを前提として、中学校段階の不登校の問題への対応に当たって、どのような対応をされるお考えなのか、お伺いいたします。

(問3)
 文部科学省では、来年度、新規に、「青少年の自立支援事業」の一環として、引きこもりなどの社会との関係が希薄な青年が、将来の目標を設定し、社会の中で自ら行動することができるようにするために、福祉作業所などでの社会体験への参加を支援する取り組みを全国12の都道府県で行うとのことです。
 本県においても、前向きに検討されてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。

(要望)
 全国で100万人近くの引きこもりの方がいるといわれ、人口比で考えますと広島では2万人が潜在しているとも考えられます。
 県内でも引きこもりに対する取り組みについては、広島市内のNPO法人「県少年交流・自立支援センター・CROSS」が広島市内に一戸建てのフリースペースを設けておられます。
 ここには、スクールカウンセラーの資格を持つ人を一人、スタッフとして迎え、引きこもりの子どもを持つ親など5人で自主運営をされているようです。遠くからは三次からも通ってきている人がいるようです。
 この度、広島市教育委員会から、この一戸建ての家賃に対する補助金が出されることになったと聞いております。
 引きこもりの若者がいる家庭と、こうした若者が社会活動、社会生活に参加するまでの「中間的な施設」として、今後、その役割が重要なものとなってくると考えます。
 こうした取り組みを、知事部局とも連携して、県教育委員会としても支援していただくようなことを是非検討していただきたいと思います。
《平成17年3月3日》