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障害者雇用へ 広島県が「ハートフル農園」 '05/3/1

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 ■耕作機器など助成

 広島県は新年度、知的障害のある人が農業の現場で働く「ハートフル農園」の支援に乗り出す。障害のある人を働き手として受け入れる農業生産法人などを対象に、ビニールハウスなどの整備費の半額を助成。障害者の自立支援と農業の人手不足解消の双方をにらむ、全国でも例のない試みとなる。

 県によると、ハートフル農園の指定を希望する農業者は、県に障害者雇用などの計画書を提出。指定されると、耕作機器の購入や栽培施設の設置への助成を受けられる。雇用された知的障害者たちは、野菜の収穫や農産品の箱詰めなどを担う。

 指定の対象として県は、農業生産法人や観光農園などの大規模経営を想定。近くに授産施設などがある農業者に意向を打診し、新年度に県内で三〜五カ所を指定する予定にしている。

 県福祉保健部によると、広島県内には知的障害者の授産施設が二〇〇四年四月現在で五十六ある。しかし、作業所などでの月収は一人平均一万円前後という。

 一方、県農林水産部によると、県内の農業生産法人は〇四年一月現在で百八十五。高齢化や兼業化が進み、機械の導入が難しい野菜や果樹の栽培では、収穫などの繁忙期の人員不足が顕著となっている。

 そうした現状から県は、障害者の自立支援と農業振興の双方を狙う「部局横断型」の施策として、ハートフル農園を構想した。新年度の成果を踏まえ、拡充や継続を検討することにしている。