《平成16年4月26日》

少子社会・青少年育成対策特別委員会での質疑

◎若年層の雇用対策について           
◎廃校施設の活用について           

○質疑(日下委員)若年層の雇用対策についてと、小学校の廃校利用についてお尋ねしたいと思います。
平成15年度の全国の完全失業率は、平均で5.1%と過去最高であった14年度と比較して0.3%低下するなど、回復の兆しが見られるものの、依然として高い水準で推移しております。特に、若年層の実情を取り巻く環境は厳しく、15歳から24歳の若年失業率は10%程度と高水準で推移しております。
そこで、本県における若年層の雇用状況について、全国と同様に厳しい状況なのか、わかれば具体的な数値で説明をお願いしたいと思います。

○答弁(雇用対策室長)本県の若者の雇用状況は、全国や昨年と比較しますと、よい方向に向かっているが、依然として雇用のミスマッチの状況にあると認識しております。具体的には、本年2月末現在、高等学校卒業者の就職内定率は87.4%で、前年同月に対し6.2ポイント、全国に対して10.7ポイント上回っております。また、大学等卒業者の就職内定率は74.5%で前年同月に対して3.1ポイント上回っております。
このように改善の兆しはありますが、完全失業率で見ますと、直近の数字はありませんが、平成12年国勢調査によりますと、全体の4.3%に対し、15歳から29歳の若者では6.8%で、2.5ポイント上回っております。なお、全国に対しては、0.8ポイント下回っている状況です。

○質疑(日下委員)こうした背景には、長引く不況による雇用環境の悪化とともに、即戦力を求める企業側と求職者の間で、雇用のミスマッチが拡大していることが指摘されております。若者の中には、やむを得ず、アルバイトやパートという形で働いているケースも少なくないと聞いております。
国の施策として、試験的に学生を何力月か雇って、それでうまくいけば雇用するトライアル雇用というシステムがございます。また、学校の授業に企業の方が出向いて職業意識を啓発していく、日本版デュアルシステムがあると聞いております。
先般、中区の広島商業高等学校に行きまして校長の話を伺いました。来年からは民間出身の校長が入るということでしたけれども、そこではデュアルシステムをしっかり取り入れており、非常に就職率が高く、学生の職業意識も高いと聞いております。こうしたトライアル雇用やデュアルシステムが広島県内で、どのように生かされているのか実態をお伺いしたいと思います。

○答弁(雇用対策室長)若年者のトライアル雇用について説明いたします。
この制度は、平成13年!2月に創設されました。ハローワークが推薦・紹介する若年者を事業主が原則は3ヵ月、1ヵ月もしくは2ヵ月の実施も可能ですが、短期間雇用し、その間に業務遂行に必要な指導のほか、必要に応じて事業所内で研修・訓練など若年者の能力開発を行うものです。
事業主に対しては、月額5万円の奨励金が助成されることになっておりますが、本年2月末現在で、開始から1,779名の若年者が参加し1,421名が終了しました。そのうち常用雇用に移行した者が1,141名、移行率は80.3%と成果をみております。

○答弁(職業能力開発室長)日本版デュアルシステムについて、現在、東京都でそういう制度が新しい取り組みとして導入されたように聞いております。ただし本県の場合、そこまでには至っておりません。といいますのも、高卒の方の就職率が非常に悪くとりあえず就職をするという状況でした。そこで今年度、私どもの取り組みとしては、高等技術専門校等の訓練を民間事業者に委託したときに、ミニデュアルといいましょうか、資格取得を目指す座学の訓練と、企業での実践を組み合わせた4ヵ月程度の訓練をやっております。
一方、大学生の場合はまだそこまでには至っておりません。

○質疑(日下委員)若者の就業支援について、県は、今年6月に若者就業サポートセンターを開設されることとしております。今まであります広島学生職業センターやヤングジョブスポットと連携し、ワンストップで職業支援に関する情報やサービスを提供する拠点として、働く意欲を持つ若者への後押しになると大きな期待を寄せるものです。
しかしながら、昨今の若者は、公的機関の利用を敬遠しがちであり、また、既に同様のセンターを開設している他県の状況を見ても、若者の利用を高めるため、いろいろな苦労をしておられるようです。ついては、このセンター設置を契機として既設の施設も含めて、全体として若者の利用が一層高まることを望むものですが、県として利用率の向上のため、どのような仕組み、工夫などを考えておられるのか
お伺いいたします。

○答弁(雇用対策室長)広島県若者就業サポートセンターにつきましては、中区八丁堀に広島労働局が設置しております広島学生就業センターと同じ建物に設置するように考えております。極めて利便性の高い場所です。大学生の就業相談や職業相談を行っております広島学生就業センターには、月平均1,000人程度が来所しております。
今後は、同じ建物に雇用能力開発機構広島センターが設置しておりますヤングジョブスポットを含めて、3者の共通の愛称をつけてPRに努めたいと考えております。今のところ、6月ぐらいに開所を予定しておりますけれども、就職情報誌や県民だよりなど、さまざまな機会をとらえて広報してまいりたいと考えております。
また、若者就業サポートセンターは、県教育委員会、高等学校などの教育現場や産業界と緊密に連携し、コーディネーターが県内各地の高等学校に積極的に出向くことにより二一ズを把握しながら、職業体験のコーディネートや就職支援セミナー等を開催するなど、若年者に利用されやすい施設となるよう努力してまいります。

○質疑(日下委員)センター設置を期待しますが、運営に当たりましては、若い人たちの意見をできる限り反映するとともに、就職相談から職業紹介まで一貫して行い、うまく就労ができなかった場合も就職できるまで継続的にバックアップできるよう、しっかりとした仕組みづくりがなされるようにお願いします。
続きまして、小学校の廃校利用についてお尋ねします。
先日、君田村に参りまして、廃校になった君田上小学校を訪れました。小学校が開校したときには40人の生徒がいましたが、それから十数年たって9人になったそうです。そして一昨年、廃校になりました。築18年の建物でしたので非常にきれいだということで、県内唯一の折り紙博物館として生まれ変わりました。
昨日、その折り紙博物館を見に行きましたけれども、折り紙の名人の赤木さんという方が館長になり管理しておられます。子供たちに折り紙教室を開き、その作品を展示したり、またお年寄りがリハビリで折った作品なども展示していました。しかし、そのように生まれ変わって1年たちましたが、この1年間利用者が非常に少ないと嘆いておられました。大変きれいなところで、2階には畳が敷いてあり寝泊りができる施設なので、しっかり県民の皆さんに利用してほしいという話もありました。
私は、そこを見せていただいて、今後、少子化の流れの中で廃校に追い込まれる中山間地域の小学校が非常に多くなるのではないか、先進的な廃校利用のモデルとして非常にいいなと思いました。
そこで、これからだんだんふえてくるであろう小学校の廃校利用について、県がどのよう考えているのか伺います。また、これは私の提案ですが、介護保険が始まり、今、要支援や要介護1め軽い方が急増しております。私は、お年寄りが集う介護ステーションとして廃校利用を考えてはどうかなと思いました。お年寄りが、要支援、要介護1からさらに悪くならないためにも、廃校を利用して、年配者がそこ
に集い、筋力トレーニングを行ったりして、自分たちの健康増進につながるような施設になっていけば、予防介護にもつながるのではないかと思いました。

○答弁(教育次長)委員御指摘のように、市町村合併の状況の中で、小学校の統廃合が非常に進められております。基本的には設置者であります市町村教委、あるいは市町村長部局が地域住民の意見も踏まえて統廃合を進めている状況ですので、県がこことここを一緒にしなさいというような指導は特段いたしておりません。しかし、統合されて残った廃校の部分をどのように活用したらいいかということは、地域に公的な機関がなくなりますので、活性化の面から見ましても非常に重要な課題であるととらえております。
私どもも跡地利用につきましては、5年前から、最初は「わがまち教育」支援事業、その3年後に「新わがまち教育」支援事業の中で、地域の方からの統合したいという計画づくりから支援させていただきました。それから、廃校になるところに地域としてどのようなものをもっていくかについては、全県から寄せられました事例集をつくり、各市町村に配付をして、この中から自分のまちに合ったような廃校
跡地利用を考えてもらうようにしております。また、地域振興部が地域活性化の様々な事業を担当しておりますので、こちらと協力してやっていこうと考えております。

○要望(日下委員)先ほど私が提案させていただきました介護ステーションについてですが、これはいろいろな部局が関係することですし、各自治体が考えることかもしれません。しかし、これからお年寄りが必ずふえていく時代にあって、お年寄りがさらに元気に年を重ねていくための施設の推進を福祉保健部長にもお願いしたいと思います。