2003.06.26 : 平成15年6月定例会(第3日) 本文


◯議長(新田篤実君) 出席議員六十二名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。
 引き続いて質問を行います。日下美香君。
        【日下美香君登壇】

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◯日下美香君 公明党・県民会議の日下美香でございます。このたびの統一地方選挙におきまして、女性議員がゼロであった広島県議会に、戦後史上初めて三人の女性議員を誕生させていただきました。これまで届きにくかった女性の声、母の声、主婦の声を代弁させていただく思いで本日は質問をさせていただきます。
 まず第一に、このたび公約に掲げました少子化対策・子育て支援に関して、五点質問いたします。「子育てをするなら広島県で」と言われるような子育て先進県となっていくよう、微力ではございますが、私自身も努力してまいりますので、よろしくお願いします。
 一点目は、少子化対策の基本方針についてでございます。
 先般発表されました人口動態統計によりますと、昨年一年間での赤ちゃんの出生は、過去最少の百十五万人であり、また、女性が一生のうちに産む子供の数も過去最低の一・三二人となり、これまでの人口推計を上回って少子化が進行していることがわかりました。こうした少子化に歯どめをかけることを目的に、国においては子育て世代に対する雇用環境の整備や保育サービスの拡充、不妊治療に関する施策の充実などを推進する少子化社会対策基本法案や民間企業などへも子育てを支援する体制づくりを求める次世代育成支援対策推進法案が提出され、成立する見通しとなっているなど、少子化問題への対策づくりに全力を挙げて取り組んでおります。一方で、世論調査では、例えば男性が育児休業をとりやすい環境になっていないと考える人が八九%に達し、また、従業員への子育て支援について、日本の会社や役所に積極的な役割を期待する人は一五%にすぎないといった結果もあり、課題の深刻さと対策の困難さもうかがわれるところです。しかしながら、少子化がこのまま推移すれば、年金の給付水準も下方修正が必要となり、税制上も幅広い世代に負担を求める必要が生じるなど、年金・税制度のひずみの拡大が心配されるところであり、もはや子供は、我が家の宝であることは当然として、社会の宝、我が国の未来の宝であるとの観点をより強めていく必要があると思います。このため、県としても国や市町村、事業者と連携の上、全力を挙げて少子化対策に取り組んでいく必要があると考えますが、少子化対策に対する知事の基本的認識と今後の取り組み方針についてお伺いいたします。
 少子化対策・子育て支援に関する二点目は、不妊治療への支援についてでございます。
 産むか産まないかは、当然、個人が決めることであり、少子化社会対策基本法案においても「子供を有しない者の人格が侵害されることのないよう配慮する」と人権への配慮も盛り込まれているところですが、妊娠を望みながら不妊に悩む夫婦は十組に一組と言われており、子供を産みたい人のための環境整備を推進する上で、経済的負担への支援は急務であると考えます。現在、不妊治療のうち、排卵誘発剤などの薬物治療、男性の精管形成術などは保険適用となっていますが、人工授精や体外受精、顕微鏡を用いる顕微授精に関しては、まだ保険が適用されておらず、国のアンケート調査では、検査費治療の総額が百万円を超えている夫婦の割合は四割以上もあり、過重な負担の実態が明らかになっています。不妊治療の経済負担は個人の努力だけでは限界があり、何らかの公的支援が必要との認識から、公明党広島県本部では、四年前の夏、一万人余りの署名を添え、全国に先駆けて医療保険の適用や公的な助成制度の創設を強く要請するなど、いち早く積極的な取り組みを展開してまいりました。こうした取り組みにより、去る五月二十一日には、次世代育成支援の一環として不妊治療の経済的負担を軽減するため、低所得者だけに限らず、サラリーマンの約八五%が対象となるよう体外受精か顕微授精による治療費の一部を助成する制度の来年度からの実施について、与党三党で合意しております。私どもの取り組みが、出産を強く望みながら不妊症に悩む夫婦にとっては大きな励ましの改革になることは、間違いないと思います。産むことを選択する人もそうでない人も、ともに希望を持って暮らせる社会の実現に向けて、助成制度の創設がその第一歩となるよう願ってやみません。他県においては、既に全国に先駆けて、京都府、富山県が公的助成を開始いたします。我が広島県におきましても、国とも連携し、一刻も早く不妊治療の公的助成を行うとともに、プライバシーや人権へも配慮した不妊に関する相談窓口を設置するなど、不妊治療への総合的な支援について速やかに対応していただきたいと思いますが、知事の御所見をお聞かせください。
 三点目は、新生児に対する視覚検査の実施についてでございます。
 授かった子供が健やかに育つことは、親だけの願いではなく、少子化が急速に進展する社会にあっては、社会全体の願いとしてその支援に取り組んでいく必要があります。生まれたばかりの赤ちゃんの脳は、呼吸をする、お乳を吸う、眠る、泣き声を出すなど、生きていくのに最低限必要な能力しか備えておりませんが、視覚や聴覚などの五感や運動機能などを通してさまざまな刺激や情報に接することにより、言語や思考、運動などの能力を発達させていきます。特に脳の基本的能力は、三歳までに急速に発達し、その能力をつくる刺激や情報の九〇%が目から入ってくることが医学的に証明されており、人間にとって全機能をコントロールする機能形成には、目の機能が最も重要となっています。目の機能も脳全体の発達と同様に三歳までに急激に発達しますので、視覚異常の発見がおくれ、治療がおくれれば視力の発達にも影響を及ぼし、ひいては脳の発達・発育の妨げとなり、取り返しのつかない障害ともなりかねません。子供たちの目の異常を新生児のときにできるだけ早く見きわめ、治療や視覚機能の矯正訓練を行うことにより、視力を発達させることが赤ちゃんの健全な機能発達を支える上で非常に重要なことであると考えます。
 今年度、広島県では、新生児聴覚検査事業として、聴覚障害児に対する支援体制が具体的な検査という形で始まると聞いております。聴覚障害児は千人に一人から二人と言われておりますが、視覚障害児は百人に一人から二人の割合と言われております。新生児の健やかな機能発達を支えるため、視覚検査の実施と治療や矯正訓練などのフォロー体制の構築に早急に取り組んでいただくようお願いしたいと思いますが、知事のお考えをお聞かせください。
 四点目は、多様な保育サービスの充実についてでございます。
 今後、社会全体の労働人口、労働力不足が懸念される少子・高齢社会において、女性の労働力はますます日本経済の中で比重を増してきます。そうした時代の中で、女性が家庭で、職場で生き生きと働くことができる社会実現のためには、どうしても保育サービスの充実は欠かせません。保育所の機能も延長保育や一時保育など、多種多様になってまいりましたが、それ以上に女性の社会進出が加速する中では、さらに新しい形も必要ではないかと考えます。また、今の若いお母さんたちのほとんどは子供がいても自分の時間は欲しいと望んでいます。
 そこで、地域において育児の援助を受けたい人や行いたい人が会員となり助け合うファミリーサポートセンターや自宅で子供を見てもらえるベビーシッター制度など、気軽に預けたり相談できる取り組みがあれば、地域の結びつきの強化にもつながり、若いお母さんの育児不安解消や児童虐待などの減少にもつながるのではないでしょうか。日本の保育形態は子供を保育所に連れていき、そこで見てもらうということが一般的ですが、欧米などでは、ファミリーサポートやベビーシッターという概念がかなり普及してきております。このため、仕事をするしないにかかわらず、お母さんたちがどんな保育形態を望んでいるのか調査するとともに、多様な保育ニーズに対応したサービス提供の推進を図っていくことが必要であり、お母さんたちが元気で子育てを楽しめるよう多様な保育サービスの充実をさらに強力に図っていただきたいと思いますが、広島のお母さんを代表して知事の御所見をお伺いしたいと思います。
 少子化対策・子育て支援に係る最後の質問は、ひとり親家庭への支援についてでございます。
 ひとり親家庭は、平成十年で約百十一万八千世帯となっており、平成五年からの五年間で約二〇%もふえてきております。この六月五日、公明党・県民会議の代表は、多くの皆様の署名を添えて、ひとり親家庭への支援充実を求める要望書を坂口厚生労働大臣に手渡し、支援充実の要請をしたところです。不況で多忙なため、帰宅時間が遅くなり、子育てに悩む父子家庭の父親の声を受け、父子、母子家庭ともに安心して子育てができる環境整備や経済的なサポート体制などの充実を求めた内容でした。今や子育ては地域社会全体で取り組む視点がなければならないと思いますが、特にひとり親家庭への支援は離婚率が非常に高くなっている今日においては、重要な課題となっております。このため、母子家庭や父子家庭などのその生活実態に対応した支援を行うことが重要であると考えます。母子家庭の場合は、収入や家計についての悩みが多いため、経済的支援が主となり、児童扶養手当の支給や母子福祉資金などの貸し付け制度もありますが、父子家庭の場合には、子供の教育や進学、家事や身の回りのことなど、生活面の悩みが多く、このため、石川県では学習指導や家事指導を行う学生を派遣するといった取り組みを実施しております。本県でも、父子家庭に対する日常生活支援事業として、一時的に家事等のサポートをする人を派遣する事業がありますが、利用者は大変少ないと聞いております。支援への申請を登録する人自体が少ないと聞いておりますが、広報・周知が行き届いていないのではないでしょうか。昼間家庭にいない父親に対する情報の周知徹底の方法についても工夫を要望すると同時に、母子家庭、父子家庭を問わず、ひとり親で子供を育てながら真剣に生きている方々への生活実態に応じた公的支援について、より深く考えていく必要があると思います。他県での取り組みも踏まえ、広島県としてひとり親家庭に対する生活の実態に応じた支援についてどのようにお考えか、知事の御所見をお尋ねいたします。
 次に、女性に対する施策の推進について、三点質問いたします。
 一点目は、男女共同参画社会の実現に向けた取り組み方針についてお尋ねいたします。
 少子・高齢化に直面する我が国では、今後一層、性別や年齢にかかわらず、だれもがその能力と個性を発揮できる社会の実現が求められています。企業においても、多様な人材が家庭や地域社会での生活とも両立して、生き生きと働くことを可能にしていくことが発展のかぎであり、そのためには、これまで以上に女性の社会参画やその能力と個性の発揮を支援していくことが重要であると考えます。男女共同参画の推進について、広島県では、ことし二月に施策の基本計画を取りまとめられたところです。この計画では、男女がともにその個性と能力を十分に発揮し、社会のあらゆる分野において、ともに参画し、責任をも分かち合うことのできる社会の実現に向けて、県が取り組むべき施策を環境づくり、人づくり、安心づくりという三つの視点で体系づけ、総合的に推進することとされています。私は、直面する少子・高齢化や社会経済情勢に対応していく上で、女性も男性とともに、その特性を生かし、活力ある明るい社会を築いていくことは早急に取り組むべき課題であり、特に女性が安心して社会参加できるための就業支援や子育て支援、健康対策や男女間の暴力の防止に向けた取り組みを重点的に推進していく必要があると考えます。
 まず、男女共同参画基本計画における施策展開に当たり、県としてその役割をどのように認識し、どのような施策を重点的に実施しようとしているのか、知事の御見解をお伺いいたします。
 二点目として、女性に対する保健・医療施策の充実についてお尋ねいたします。
 県立病院として、全国に先駆けて女性専用外来を設置した千葉県では、健康施策目標の柱の一つに女性の医療と健康づくりを掲げた取り組みを推進しています。すなわち、千葉県においては疫学的な分析に基づき、一、女性全体では動脈硬化性疾患による死亡ががんよりも多いこと、二、一方で、六十五歳未満の働き盛りの女性は乳がんによる死亡が最も多く全国ワースト4であること、三、患者の八割が女性である骨粗しょう症の主要因となる若年世代におけるカルシウム摂取量が著しく低下していること、四、更年期女性のケアが十分ではないことといった四点を千葉県における女性の医療と健康上の課題とし、そのために、女性専用外来を中心として乳がんや骨粗しょう症の早期診断を連携して取り組むこととされました。このような女性の医療と健康上の課題を明らかにした取り組みは、女性に対する医療・健康対策を推進する上で、特筆に値すると考えます。千葉県においては、女性専用外来開設から数カ月で四百人が予約を待ち、患者は関東全域から訪れるほど反響があり、そのニーズにこたえて女性専用外来を八病院に拡大したほか、さらに女性の健康と医療に関する疫学調査を実施することとしていますが、こうした結果は施策対象である女性の健康に関し、その課題分析や健康ニーズの把握が的確であったからであると思います。本県においても、この四月から県立広島病院に開設されました女性専用外来については、既に十一月まで予約が入り、非常に好評を博しております。問診を受けた約六割の女性が話を聞いてもらっただけで体調が改善された、気分がよくなったとの報告もありました。また、各地域の病院にも窓口を設け、もっと気軽に訪ねていけるよう利便性を高めてほしいとの要望の声も相次いでおります。全国的に見ても、女性医師は全医師の一四%にすぎないといった課題もありますが、予約の状況が県民ニーズのあらわれであると考えます。本県の健康施策の基本指針である「健康ひろしま21」においても「二十一世紀は母子保健の時代」とされていますように、母体である女性の身体的・精神的な健康に係る施策の一層の充実が重要であると考えます。このため、女性専用外来の窓口をさらに県内に拡大していただくなど、その利便性の向上と充実を強く希望するとともに、広島県における女性の医療と健康施策全般についても、その課題とニーズをより的確にとらえながら、保健・医療対策における女性の安心づくりを積極的に進めていただきたいと考えますが、知事の御見解をお伺いいたします。
 三点目として、女性の人権を擁護するという立場で、特に配偶者間暴力、いわゆるドメスティック・バイオレンスについて質問いたします。
 女性に対する暴力は、このドメスティック・バイオレンスやストーカー行為、セクシュアル・ハラスメント、性犯罪などさまざまです。女性に対する暴力が容認され横行する社会は、人権後進国と言わざるを得ません。日本の社会では長い間、警察、裁判所も、法は家庭に入らず、民事不介入という理由で、女性に対する暴力には、なかなか支援の手が差し伸べられませんでしたが、平成十三年十月のいわゆるDV防止法の施行により、それまで家庭内の問題として片づけられていた夫の暴力が表面化することとなり、一挙に社会問題となりました。広島県でも、昨年四月から県立婦人相談所内に配偶者暴力相談支援センターを設置し、夫やパートナーからの暴力に関する相談などを行っていますが、昨年度県が受けた暴力からの逃避に関する相談件数は七百四十二件もあり、過去五年間で約三・六倍に、また、暴力からの逃避のための一時的保護は七十一件で、同じく約一・九倍に増加しているなど、その実態は深刻な状況にあります。家庭は、社会における一番基本的で一番大事な単位です。家庭の中で暴力が容認されると、子供たちにも暴力が引き継がれ、暴力の連鎖が続いていきます。何よりも社会全体の暴力を防ぐためには、遠回りのように見えて、実は家庭の中の身近な暴力を防止していくことが一番の近道であると考えます。ドメスティック・バイオレンスの防止については、これを許さない環境を社会全体として構築することが肝要であり、そのために、私たちはその実態を明らかにし、この問題が大きな社会問題であることと、行政の積極的な取り組み姿勢を示していく必要があると考えます。また、被害者救済に当たっては、民間における支援活動もありますので、そうした支援団体とも連携を強化し、より効果的に対応していく必要があると考えます。ドメスティック・バイオレンス問題の現状をどのように認識され、今後、その根絶に向け、どのように取り組まれようとしているのか、広島の女性を代表して知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、県立三大学の統合について質問いたします。
 現在、広島県では、高まる少子化の進行と大学間競争を背景に、地域に根差した県民から信頼される大学を目指し、これまで築いてきた県立三大学の特性をより一層生かして、今後の公立大学への社会的ニーズに対応するべく、県立三大学の統合を検討されています。そして、先般、新県立大学の再編整備案が各大学に提示されたところです。しかしながら、新聞紙上においても報道されておりますとおり、提示案に対して、大学側や地元関係者などから反対行動が起き上がっております。先日も、再編整備案の見直しについての請願が議長に提出されたところです。特に、広島にキャンパスを置く県立広島女子大学では、これまでの生活科学部を解体し、庄原キャンパスと三原キャンパスに移転させ、一部の学科については将来的に廃止、そして、広島キャンパスには、庄原にある広島県立大学の経営学部を移転するという案に対して、強く反対の声が上がっております。反対の意見には、県立広島女子大学がこれまで入学生の県内出身比率が約七〇%で、卒業後の県内就職率も七〇%と高く、県民のための大学として成果を上げているにもかかわらず、その実態が事実上消滅する案になっていることや、広島市内には同系統の学部・学科を有する私立大学が既に三校ある中で、経営学部を広島キャンパスに経費をかけて移転する必要性や効果への疑問の声があり、また、提示案を一方的に押しつけるのではないかといった危惧の声があります。私は、こうした意見はこのたびの再編整備案の内容が統合の趣旨に即していないのではという大学側などからの疑問の声ではないかと不安を覚えると同時に、県と大学が一丸となって新たな県立大学を築いていくべきとの思いを一層強くいたします。そのためには、統合により、それぞれの大学が今まで培ってきたよき伝統や強みが一層生かされていくことが大事であり、各大学側とも十分協議し、より統合の趣旨が発揮できる再編計画へ見直していくべきではないかと考えますが、再編整備案の見直しと今後の進め方について知事のお考えをお伺いいたします。
 最後に、若年層に対する雇用対策について質問いたします。
 総務省が発表した平成十四年度の全国の完全失業率は、平均で五・四%と過去最悪を記録しました。中でも、特に目立つのが若者の失業増です。大学、短大、高校を卒業しても就職をしない若者が年間約二十八万人にも上り、また、中学卒業者で七割、高校卒業者で五割、大卒者で三割の若者が就職後三年以内に職を離れる、いわゆる七・五・三現象ということが言われており、若年層における雇用情勢の悪化は国を挙げての深刻な課題となっています。昨年末、公明党青年局が若年世代を中心に県内の六万二千人に対し、青年政策に関するアンケート調査を実施いたしましたところ、国が先行的に実施しているヤングハローワークについて、約七割の人が賛成で、やるべきだと回答を寄せており、若者自身も仕事に対する情報を求め、働きたいという意欲は十分にあると思います。そして、このたび、ヤング・ジョブ・スポットが、新たに国の施策として全国十五カ所で展開されることとなり、広島県でも七月一日、中区にオープンされる運びとなりました。就職活動のきっかけがつかめないで、何となく働く気がしないといった漠然とやりたいことを探している若者が気軽に立ち寄り、職について話し合ったり、適職判断や情報検索などができる場であり、若者への主体的な仕事へのかかわりを支援していく新たな取り組みとして、公明党としても大いに期待をしております。本県においても、若年層の雇用対策は重要な課題であり、こうした国の施策とも十分に連携をとって効果的に取り組んでいただきたいと思いますが、今後の施策方針について知事の御所見をお伺いいたします。
 二十世紀は、暴力と戦争、競争と対立の時代だったと言われております。しかし、この二十一世紀においては、安心で豊かな地域づくりのために、女性の本然的な生命を慈しむ愛情、また、柔軟な発想、そして、その感性が必要となってまいります。時代の流れを男女共同参画社会へと転換し、競争ではなく協調、対立ではなく共生、そして暴力ではなく対話を目指し、お互いのパートナーシップのもとで変化する世の中に対応する知恵を出し合う、そんな社会を築いていきたいと、最後に私自身の決意を述べさせていただき、質問を終わらせていただきます。
 御清聴、大変にありがとうございました。(拍手)

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◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。
        【知事藤田雄山君登壇】

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◯知事(藤田雄山君) 日下議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、少子化対策の基本方針についてお尋ねがございました。
 少子化が地域社会の活力や子供たちの健やかな成長などに与える影響は極めて大きいと考えております。このため、元気な広島県づくりを目指す県政中期ビジョンにおきましては、子育て支援を主要な施策の一つとして位置づけるとともに、平成十二年に策定したこども夢プラン21に基づき、少子化対策の推進に努めているところでございます。一方、今国会において審議されております少子化社会対策基本法案や次世代育成支援対策推進法案におきましては、少子化に係る施策の基本的方向を定めるとともに、働き方の見直しなどの新たな視点を盛り込んだ、より総合的な行動計画の策定など、都道府県や市町村、さらには企業にも一定の責務が課せられることとされております。今後、これらの法案の趣旨を十分に生かして、市町村や事業主との連携の強化等に努め、こども夢プラン21に掲げた目標の着実な達成など、少子化対策を一層積極的に進めてまいりたいと考えております。
 次に、男女共同参画社会推進施策の基本方針についてお尋ねがございました。
 男女共同参画社会の実現に向けた県の役割は、国や市町村と連携し、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進していくことであります。この認識のもとに、男女共同参画社会の実現に向けての具体的な推進方策として、本年二月に男女共同参画基本計画を策定したところであります。重点施策といたしましては、男女がともに個性と能力を発揮し、生き生きと働くことができる環境の整備、男女がともに子育てや介護をしながら安心して働き続けることができる環境の整備、男女が積極的に子育てに参画できるための支援、男女間の暴力の防止に向けた取り組みの推進の四項目を掲げております。今後とも、職場や家庭、地域での取り組みが一層推進されるよう計画内容の周知に努めるとともに、計画で明らかにした具体的な施策の目標の成果を定期的に検証しながら、男女共同参画社会の実現に向けた取り組みを着実に推進してまいりたいと考えております。
 次に、配偶者間暴力、いわゆるドメスティック・バイオレンスについてお尋ねがございました。
 ドメスティック・バイオレンス、特に女性に対する暴力につきましては、男女の社会的な地位や経済力の格差、役割分担意識等、今日に至るまでの社会的・構造的な背景が影響しており、被害者の保護と自立のための支援や社会全体に向けた人権に関する啓発等が不可欠であります。このため、昨年四月に、婦人相談所に配偶者暴力相談支援センターを設置し、心のケアを必要とする被害女性へのカウンセリングを行う精神科医や裁判所に対する保護命令の申し立て等を法律面から支援する弁護士を確保するなど、支援体制の充実に努めているところでございます。
 また、ドメスティック・バイオレンスを予防し、被害者の自立を支援するためには、法務局、市町村、警察等の行政機関だけではなく、民間の支援団体との協力・連携も不可欠であることから、関係機関や団体によって構成されるネットワークを立ち上げ、連携等の強化に努めております。このような観点から、被害者の安全を確保するための一時保護におきましても、婦人相談所での実施のほか、これまでの社会福祉施設に加えて、今年度からは民間支援団体の施設にも委託を開始したところでございます。今後は、平成十七年度を目途として、婦人相談所と児童相談所等の機能を統合するこども家庭センターの整備を通じて、ドメスティック・バイオレンスの予防から相談、保護、ケアまで総合的・専門的な支援や市町村の機能強化等、対策の一層の充実に努めてまいる所存でございます。
 その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。

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◯議長(新田篤実君) 福祉保健部長三浦公嗣君。
        【福祉保健部長三浦公嗣君登壇】

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◯福祉保健部長(三浦公嗣君) 少子化対策など、お尋ねのございました五点についてお答え申し上げます。
 まず、不妊治療への支援についてお答え申し上げます。
 近年の医療技術の進展や普及などに伴い治療を受ける夫婦が増加している不妊治療につきましては、身体的・精神的・経済的負担の重さが指摘されております。このような状況の中、本県におきましては、平成十二年に策定いたしましたこども夢プラン21におきまして、不妊に悩む夫婦が気軽に相談できる体制の確立に努めることとし、平成十六年度を目標とする不妊専門相談センターの整備を掲げております。また、現在、少子化社会対策基本法案が今国会において審議されており、不妊治療を望む方に対して良質かつ適切な保健・医療サービスが提供されるよう、国及び地方公共団体は、不妊治療に係る情報の提供、不妊相談、不妊治療に係る研究に対する助成などの必要な施策を講じるべきこととされております。このため、本法案の趣旨を踏まえ、不妊専門相談センターの早期整備について検討するとともに、不妊治療に対する助成につきましては、国の動向を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、新生児に対する視覚検査の実施についてお答え申し上げます。
 視覚や聴覚を含め、早期にその障害を発見し、できるだけ早い段階から適切な措置を講じていくことが子供のこれからの長い生涯を考えるとき、大変重要であります。このため、新生児の聴覚検査につきましては、本年十月からの実施に向けて、現在、関係機関との調整など諸準備を進めているところであります。一方、新生児の視覚障害につきましては、検査方法などの開発に関して、国において調査研究が進められているところでありますが、現在のところ、検査精度の限界など技術的な課題が数多くあることが指摘されております。このため、視覚の発達上重要な段階で市町村が実施する一歳六カ月時健康診査や三歳時健康診査において視覚障害の有無が確実に把握され、必要に応じて療育機関などとの連携などのもとに適切な訓練等が行われるよう、今後とも市町村に働きかけてまいります。
 また、引き続き、新生児の視覚障害の早期発見のための技術開発などに関する情報の収集に努めるとともに、検査方法や検査体制などが早期に確立されるよう、国に対して要望してまいりたいと考えております。
 次に、多様な保育サービスの充実についてお答え申し上げます。
 保育ニーズにつきましては、県政世論調査や保育所の利用世帯に対する調査などを通じて、実態の把握に努めてまいりました。その結果、保育所におけるサービスの充実や地域における子育て支援の強化などの要望が明らかになったため、平成十二年に策定したこども夢プラン21におきましては、保育所における乳児保育や延長保育など多様な保育サービスの拡充を目標に掲げ、その達成に努めてまいりました。これらの目標に加えて、保育所における保育サービスといたしましては、さらに今年度からは、パートタイム就労にも対応した保育サービスを行う市町村への支援制度を創設したところであります。また、保育所以外におけるサービスといたしましても、幼稚園の預かり保育、事業所内保育、ベビーシッターなど、民間資源を活用したさまざまな保育サービスが提供されるよう働きかけてまいりました。今年度からは、会員同士で子供を預かるファミリーサポートセンターより小規模な場合であっても、同様の事業が実施できるよう県単独の支援制度を創設したところであります。今後とも、市町村と連携を図り、利用者の立場からの保育ニーズの的確な把握に努めるとともに、多様な保育サービスの一層の充実を図ってまいります。
 次に、ひとり親家庭への支援についてお答え申し上げます。
 ひとり親家庭、特に父子家庭につきましては、その日常生活を支援する制度として、ヘルパーなどの派遣を内容とする日常生活支援事業が実施されておりますが、所得制限が課せられているため、利用者が少ない状況でありました。しかし、地域での生活を支える支援対策が求められていることから、今年度から所得制限を上回る方にも応分の利用者負担をしていただければ本制度を利用できるよう、見直しを行うこととしております。また、父子家庭の健康の保持のため、医療費を公費で負担する制度を実施しております。さらに、児童の健全育成という観点から、父子家庭においても利用できるサービスといたしましては、放課後の学童保育や恒常的な残業や休日勤務等に対応した児童福祉施設での夜間預かりなどがありますが、これらに加えて、地域の実情に応じて、さらにきめ細かな支援を行うため、しつけや育児などに関する講習、土日・夜間の電話相談、大学生などによる児童の家庭への訪問などを内容とするひとり親家庭生活支援事業を開始するよう、事業の実施主体とされている市町村に対して働きかけているところであります。今後とも、これらの制度について一層の周知を図り、ひとり親家庭に対する生活支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
 次に、女性に対する保健・医療施策の充実についてお答え申し上げます。
 働く女性の増加や生活スタイルの多様化などにより、女性を取り巻く環境が急速に変化している現在、女性の健康に大きな関心が集まっております。こうした状況の中で、県といたしましても、平成十二年度に実施した県民健康意識調査などを踏まえ、平成十三年度に「健康ひろしま21」と、母子保健に関する行動計画としての「健やか親子21・ひろしま」を策定し、安全な妊娠・出産と女性の健康づくり、子供の健やかな成長への支援、心の健康づくりと思春期保健などについて諸施策を推進しているところであります。
 また、女性特有の病気に対する総合的な医療相談や診療体制が求められているところから、県内の公的病院では初の取り組みといたしまして、本年四月に県立広島病院に女性医師による女性専用外来を開設いたしました。開設後二カ月間の利用者の状況は、年齢層は幅広く、住所地も県内全域に及んでおります。また、半年後まで予約が入り、早期に受診できない状況にあるため、本日、六月二十六日から外来診療室を二部屋に増設するなど、その充実強化に努めているところであります。今後、こうした取り組みの成果を踏まえた上で、関係団体や医療機関に対して女性に関する医療体制の充実を働きかけるとともに、「健康ひろしま21」などの目標達成に向けて、女性に対する総合的な保健・医療対策の実施に努めてまいりたいと考えております。

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◯議長(新田篤実君) 環境生活部長竹本一壽君。
        【環境生活部長竹本一壽君登壇】

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◯環境生活部長(竹本一壽君) 県立三大学の統合についてお答えいたします。
 県立大学運営協議会の答申におきましては、時代に適合した県立大学の運営のためには、特に合理化していく分野と、一方で、伸ばさなければいけない分野について整理し、選択と集中により大胆に学部・学科の再編を行い、新たな強みをつくり出していくことを期待するとされております。学部・学科の再編案につきましては、こうした答申の趣旨を踏まえて大学に示しているものでございますが、今後は、県と大学の関係者で構成する調整会議の場において、精力的に大学との協議を行うとともに、関係者の意見も伺いながら、学部・学科の再編を含む新県立大学の基本構想を策定してまいりたいと考えております。

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◯議長(新田篤実君) 商工労働部長藤井秀幸君。
        【商工労働部長藤井秀幸君登壇】

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◯商工労働部長(藤井秀幸君) 若年層の雇用対策についてお答え申し上げます。
 次代を担う若年者が意欲と将来設計を持ち、継続して就業できることは、産業や地域の活力の維持拡大につながる重要な課題と認識しております。若年者をめぐる厳しい雇用情勢の背景には、景気の低迷による労働需要の減少や企業の即戦力志向など採用動向の変化に加え、若年者自身の職業意識の希薄化などがあると言われております。このため、県としましては、関係機関との連携のもとに、早い時期からの職業意識の醸成と若年者の雇用機会の確保に取り組んでおります。具体的には、職業意識の醸成のため、高校生を対象に職業について考えるフォーラムの開催や企業等での就業体験を拡充するほか、個々の若年者の職業選択の相談に応じるカウンセラーを県内三カ所に配置しております。
 また、昨年度創設したひろしまマイスターを小中学校に派遣して、ものづくりの大切さを子供たちに伝える取り組みも始めております。
 一方、雇用機会を確保するため、経済団体に対する高校卒業者の求人枠の拡大要請や企業の即戦力志向に対応できる職業能力開発面での支援などを行っております。こうした中で、国が七月に開設されるヤング・ジョブ・スポットは、いわゆるフリーターなど若年者みずからが職業意識をはぐくみ、自分に合った仕事を見出せるよう、さまざまな支援を行うものであります。県としましては、その効果的な活用を含め、国や経済団体など関係機関と一層緊密に連携して、若年者を取り巻く雇用問題の解決に向けて積極的に取り組んでまいります。

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◯日下美香君 議長……。

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◯議長(新田篤実君) 再質問を許します。日下美香君。

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◯日下美香君 県立三大学の統合について再質問いたします。
 この問題は、各三大学の学生、父兄、同窓会の方々、また、教職員の方が非常に注目をしている大事な問題であります。私が質問したいのは、議論を重ねていくのは当たり前のことでございますが、その結果として、現在の再編整備案を見直していくこともあるということを、ぜひ知事の口からお答えいただきたいということでございます。議論はしたが結果は変わらないという姿勢では、議論の意味はございません。協議の結果、見直しもあり得るのか、知事の御見解をお伺いいたします。

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◯環境生活部長(竹本一壽君) 県立三大学の統合についてお答えいたします。
 県立三大学の統合に当たりましては、現在の三大学の歴史や特性がございます。各大学や関係者の御意見を十分伺いながら、より魅力ある大学づくりのために成案を得たいと考えております。(発言する者あり)
 現在お示しをしております案につきましては、試案ということで大学に示しております。